・『息子』(1991)は、椎名誠の小説『倉庫作業員』を原作とし、山田洋次監督と朝間義隆が脚本を務めた作品。
・『息子』は、第15回日本アカデミー賞(1992年)最優秀作品賞や第46回毎日映画コンクール日本映画大賞など多数受賞した。また、川島征子役を演じた和久井映見は、第15回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞・新人俳優賞(『就職戦線異状なし』も含み)を受賞した。
・関連作: 『父ありき』(1942) 『秋刀魚の味』(1962)『学校』(1993)
映画『息子』あらすじ・動画
映画『息子』あらすじ
~あらすじ~
妻に先立たれ、岩手に住む父親(三國連太郎)の悩みは、東京に住む末っ子・哲夫(永瀬正敏)のことだ。定職もなくアルバイトで気ままに暮らす息子をたしなめる父、そして反発する息子・・・そんな哲夫も下町の工場で働くうち、可憐なろうあ者の娘(和久井映見)に激しい恋をする。愛する人のために働く喜びを見い出した哲夫は、父親を愛している自分にも気づき、やがて岩手に帰っていくのだった・・・。出典:Amazon
映画『息子』予告動画
息子(予告)
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映画『息子』監督・キャスト、原作紹介
映画『息子』基本情報
本作(タイトル) | 息子/My sons |
公開年 | 1991年 |
上映時間/再生時間 | 2時間1分 |
監督 | 山田洋次 |
キャスト | 浅野照男・・・三國連太郎 浅野哲夫・・・永瀬正敏 川島征子・・・和久井映見 とし子・・・浅田美代子 浅野忠司・・・田中隆三 浅野玲子・・・原田美枝子 守・・・ケーシー高峰 三沢・・・梅津栄 綾子・・・浅利香津代 哲夫の隣人・・・小倉一郎 主婦・・・谷よしの 田舎の老人・・・浜村純 板長・・・中本賢 主任・・・佐藤B作 社長・・・レオナルド熊 浅野きぬ江・・・音無美紀子 浅野哲夫(少年時代)・・・高野八誠 女事務員・・・中村メイコ 昭男の隣人・・・奈良岡朋子 寺尾・・・松村達雄 タキさん・・・田中邦衛 おっさん・・・いかりや長介 |
音楽 | 松村禎三 イメージソング「with」 中島みゆき |
主な受賞歴 | ・第15回日本アカデミー賞(1992年)最優秀作品賞/最優秀主演男優賞(三國連太郎 )/最優秀助演男優賞(永瀬正敏)/最優秀助演女優賞(和久井映見 )/新人俳優賞(和久井映見 )/優秀監督賞(山田洋次)/優秀音楽賞/優秀撮影賞/優秀照明賞/優秀美術賞/優秀録音賞/優秀編集賞 ・第46回毎日映画コンクール日本映画大賞/監督賞/男優主演賞/撮影賞/日本映画ファン賞・第65回キネマ旬報ベスト・テン 委員選出日本映画部門第1位/監督賞/主演男優賞/助演男優賞/助演女優賞ほか多数受賞 |
制作会社/配給元 | 中川滋弘、深澤宏/松竹 |
映画『息子』原作紹介
原作:『倉庫作業員』 椎名誠
脚本:山田洋次、朝間義隆
映画『息子』関連作品
ここでは『父ありき』(1942) 『秋刀魚の味』(1962)『学校』(1993)を紹介します。
これらの共通点は、
- 家族や親子関係を描いた作品であること。小津は家族の絆や葛藤、時代の変化に伴う世代間のギャップなどを深く掘り下げています。
- 戦争や敗戦という歴史的背景を反映した作品であること。『父ありき』は戦時下の作品であり、『秋刀魚の味』は敗戦後の作品であり、『学校』は高度経済成長期の作品です。それぞれの時代における日本人の生活や価値観が描かれています。
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『父ありき』(1942)
~あらすじ~
戦時下の唯一の小津作品。男手ひとつで育てながら、別々に暮さねばならぬ地方の中学教師だった父(笠智衆)と、成長してやはり別の地方で教師になった息子(佐野周二)との深い哀歓を描いた小津映画の一つの頂点。出典:Amazon
監督:小津安二郎
出演:笠智衆、佐野周二、津田晴彦、佐分利信、坂本武
『秋刀魚の味』(1962)
~あらすじ~
世界中の名監督に影響を与えた小津安二郎監督の遺作。婚期を迎えた娘と暮らす初老のサラリーマンの姿をコメディ・タッチの演出で描く。妻に先立たれた夫、娘を嫁に出す父親という小津安二郎が繰り返し用いたテーマが遺作である本作でも語られる。出典:TSUTAYA DISCAS
監督:小津安二郎
出演:笠智衆、岩下志麻、佐田啓二、岡田茉莉子、東野英治郎
『秋刀魚の味』は、小津監督の遺作であり、主演の笠智衆と原節子は小津と親交が深かった俳優です。小津はこの作品を完成させた後に病気になり、1963年に亡くなりました。そのため、この作品は小津監督への追悼作品としても見られています。
『学校』(1993)
~解説・あらすじ~
「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が15年間温めてきた教育についての企画を映画化したドラマ。東京の下町にある夜間学校を舞台に、様々な境遇の生徒と教師の交流を描く。下町の一角にある夜間中学の教師・黒井。卒業式も近づいたある日、卒業記念文集のための作文の授業を行う。原稿用紙にそれぞれの思いを綴る様々な職業、年齢の生徒たちの横顔を見ながら、黒井は彼らとの思い出を振り返る……。出典:TSUTAYA DISCAS
監督:山田洋次
出演:西田敏行、竹下景子、萩原聖人、田中邦衛、渥美清
映画『息子』口コミ(見どころ・感想)
映画『息子』口コミ(見どころ・感想)
お互いに相手を思いやる3人の姿は、いつの時代にもなくしてはいけない、時代を越えても決して変わらない真心だと思いました。
まだ、デビュー間もなく人気が出る以前の、そして、若くて初々しく、でも、今と変わらないイメージでもある、和久井映見さんがとても魅力的です。
でも、やはり、名優、三國連太郎さんの、普通の出来の悪い末息子を心配する、どこにでもいるお父さん役がすごくハマっています。
お互いに相手を思いやる3人の姿は、いつの時代にもなくしてはいけない、時代を越えても決して変わらない真心だと思いました。
~感想~
山田洋次監督と言えば『男はつらいよ』を代表とする人情コメディで有名ですが、この映画では普通の人々の普通の日々が、特別なドラマがある訳ではなく、何気なく描かれていて、そこが昔の映画ですが現在にも通じる面白さなんだと思います。
親はいくつになっても、息子の事が心配で、でも息子はいつの間にか成長していて、それがうれしいような、少し寂しかったり、そう言う父親の様子を、三國連太郎さんが上手く表現しています。
今では友達のような親子だったり、逆に疎遠だったりと、親子の形も様々になりましたが、親子とはお互いにそっと相手を心配しながら、いつまでも見守ると言うような関係性がいつの時代でも理想的だな、自分もそうでありたいなと思わせられる一本でした。
和久井映見さんは若くてきれいで、『ピュア』も見ていたのですが・・・。
この映画の見どころは主人公の浅野昭男が妻を亡くして、これからどうなるのか、また、昭男を同居していない親族が昭男のことをどう思うのかです。
それから、昭男の三男の哲夫の恋人役で和久井映見さんが出ているのですが、和久井さんはドラマの『ラジエーションハウス」シリーズやドラマの『青天を衝け』で活躍していましたね。
そんな若いときの和久井さんも見てほしいです。
この映画では聴覚障害者の役をやっていて、この経験が後のドラマの『ピュア』で知覚障害者の役につながっています。
~感想~
まず、監督が山田洋次さんなので、話の内容が映画の『家族はつらいよ』シリーズに似ているなと思いました。また、山田さんにしては珍しくオムニバス形式であるのも驚きました。
また、昭男の長男の役を林隆三さんがやっていたことが気づきませんでした。だから、それくらい若かったです。ほかを挙げると、松村達雄さんやレオナルド熊さんもいて、きりがないですが・・・。
まあ、和久井映見さんが若くてきれいで、私は『ピュア』も見ていたのですが、この映画が障害者役の原点になったことがわかりました。
山田監督の映画なので、最後に昭男がどうなっていくのかな・・・と。ぜひ観てみてください。
映画『息子』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 7.61 | 7.3 | 5.0 | 5.0 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? ・Yahoo!運営 |
※本作品の評価情報は2023年8月14日時点のものです。
映画『息子』まとめ
映画『息子』エンタメのまとめ
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