・『ズートピア』(2016)は、ウォルト・ディズニー製作の3Dアニメーション映画で、監督のバイロン・ハワードとリッチ・ムーアが手掛けた。
・『ズートピア』の舞台は肉食動物と草食動物が共存する未来の動物の都市「ズートピア」で、ウサギの女性警官とキツネの男性詐欺師が主人公。
・人種差別や偏見といった社会問題を扱った『ズートピア』は、構想段階から緻密な設定作りがなされ、ズートピアは気候別に12の区域に分けられ、砂漠や氷雪、熱帯雨林などをイメージした特徴的な街並みが描かれた。
・『ズートピア』の製作費15億ドルに対し、全世界興収100億ドル超の大ヒットとなり、2016年の世界興収2位、アニメ映画1位を記録。日本でも公開時には長期的なヒットとなった。
・『ズートピア』の続編について関係者の言及はあるものの、未定となっているが、『ズートピア』の魅力は緻密な設定と世界観の構築にあると言える。
・ディズニー映画関連作:『ライオン・キング』(1994)『モアナと伝説の海』(2016)『ラーヤと龍の王国』(2020)『マイ・エレメント』(2023)
映画『ズートピア』あらすじ・動画
映画『ズートピア』あらすじ
~あらすじ~
動物たちの“楽園”ズートピアで、ウサギとして初の警察官になったジュディ。でも、ひとつだけ問題が…。警察官になるのは通常、クマやカバのように大きくてタフな動物たちで、小さく可愛らしすぎる彼女は半人前扱いなのだ。だが、ついにジュディも捜査に参加するチャンスが! ただし、与えられた時間はたった48時間。失敗したらクビで、彼女の夢も消えてしまう…。頼みの綱は、事件の手がかりを握るサギ師のキツネ、ニックだけ。最も相棒にふさわしくない二人は、互いにダマしダマされながら、ある行方不明事件の捜査を開始。だが、その事件の背後にはズートピアを狙う陰謀が隠されていた…。
出典:Amazon
映画『ズートピア』予告動画
出典:「ズートピア」MovieNEX 予告編
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映画『ズートピア』基本情報
本作(タイトル) | ズートピア/Zootopia |
公開年 | 2016年 |
上映時間/再生時間 | 1時間49分 |
監督 | リッチ・ムーア、バイロン・ハワード、ジャレド・ブッシュ(共同監督) |
キャスト・・・声優 | ジュディ・ホップス・・・ジニファー・グッドウィン(上戸彩) 幼いジュディ・・・デラ・サバ(稲葉菜月) ニック・ワイルド・・・ジェイソン・ベイトマン(森川智之) 幼いニック・・・キャス・スーシー(長谷川斗輝) ボゴ署長・・・イドリス・エルバ(三宅健太) ベルウェザー・・・ジェニー・スレイト(竹内順子) クロウハウザー・・・ネイト・トレンス(高橋茂雄 (サバンナ)) ボニー・ホップス・・・ボニー・ハント(佐々木優子) スチュー・ホップス・・・ドン・レイク(大川透) ヤックス・・・トミー・チョン(丸山壮史) ライオンハート市長・・・J. K. シモンズ(玄田哲章) オッタートン夫人・・・オクタヴィア・スペンサー(根本圭子) デューク・ウィーゼルトン・・・アラン・テュディック(多田野曜平) ガゼル・・・シャキーラ(Dream Ami) フラッシュ・・・レイモンド・パーシ(村治学) フィニック・・・タイニー・リスター・Jr.(白熊寛嗣) ナンギ・・・ギータ・レディ(込山順子) ジェリー・ジャンボーJr.・・・ジョン・ディマジオ(遠藤純一) Mr.ビッグ・・・モーリス・ラマーシュ(山路和弘) フルー・フルー・・・リー・レイサム(近藤唯) マンチャス・・・ジェシー・コーティ(河本邦弘) マッジ・ハニー・バジャー・・・ケイティ・ロウズ(槇原千夏) ギデオン・グレイ・・・フィル・ジョンストン(武田幸史) ダグ・・・リッチ・ムーア(岩城泰司) ピーター・ムースブリッジ・・・ピーター・マンスブリッジ() マイケル・狸山・・・(芋洗坂係長) 警察学校の教官・・・トリシア・カンニングハム(田村聖子) アパートの大家・・・ジョシー・トリニダッド(込山順子) バッキー・オリックス=アントラーソン・・・バイロン・ハワード(白熊寛嗣) プロンク・オリックス=アントラーソン・・・ジャレド・ブッシュ(河合みのる) アングリームース・・・メリッサ・グッドウィン・シェパード(厚切りジェイソン) マクホーン・・・マーク・ライノ・スミス(遠藤純一) プリシラ・・・クリステン・ベル(近藤唯) |
音楽 | マイケル・ジアッチーノ |
主な受賞歴 | ・第89回アカデミー賞(2017年)長編アニメ映画賞 ・第74回ゴールデングローブ賞(2017年)アニメ映画賞 ・第44回アニー賞(2016年)脚本賞長編アニメ映画賞 ・第22回放送映画批評家協会賞(2016年)最優秀アニメーション作品賞 |
制作会社/配給元 | ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ/ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ |
映画『ズートピア』原作紹介
原案:バイロン・ハワード、リッチ・ムーア、ジャレド・ブッシュ、ジョシー・トリニダード、ジム・リアドン、フィル・ジョンストン、ジェニファー・リー
脚本:ジャレド・ブッシュ、フィル・ジョンストン
映画『ズートピア』関連作品
ディズニー映画の中でも特に人気の高い4作品『ライオン・キング』(1994)『モアナと伝説の海』(2016)『ラーヤと龍の王国』(2020)『マイ・エレメント』(2023)を取り上げます。
これらの作品はどのような共通点を持ち、どのような制作秘話や役者秘話があるのでしょうか?
今回はこれらの作品について詳しくご紹介します。
まず共通点として挙げられるのは、主人公が自分の運命や使命に目覚めて成長する物語であることです。
『ライオン・キング』ではシンバが父ムファサの死と自分の罪から逃げていましたが、父の幻や仲間たちの励ましによって故郷に戻りスカーと対決します。
『モアナと伝説の海』ではモアナが海に憧れながらも島を出ることを禁じられていましたが、祖母の死や神々の導きによって航海士として旅立ちマウイと協力してテ・カーを倒します。
『ラーヤと龍の王国』ではラーヤが父ベンジャを石化から救うために龍スィスーを探し出しましたが、敵対する他国の人々と信頼関係を築くことで世界を救います。
『マイ・エレメント』ではエレナが自分の持つ特殊能力を隠して普通の生活を送っていましたが、両親や友人たちの危機に直面して自分の力を受け入れます。
次に制作秘話ですが、これらの作品はそれぞれ異なる文化圏を舞台にしており、その文化や風景を忠実に再現するためにスタッフたちが現地調査に赴いたことです。
『ライオン・キング』ではアフリカ大陸を舞台にしており、アニメーターや美術監督などがケニアのサファリパークやボツワナのオカバンゴ・デルタなどを訪れて動物や自然の観察を行いました。
『モアナと伝説の海』ではポリネシア文化圏を舞台にしており、監督やプロデューサーなどがサモアやタヒチ、フィジーなどの島々を訪れて現地の人々と交流し、航海や神話などについて学びました。
『ラーヤと龍の王国』では東南アジアを舞台にしており、脚本家や美術監督などがタイやラオス、カンボジア、インドネシアなどの国々を訪れて現地の文化や建築物、武術などに触れました。
『マイ・エレメント』では南米のアンデス地方を舞台にしており、監督や音楽家などがペルーやボリビアなどの国々を訪れて現地の音楽や伝統的な織物、祭りなどに参加しました。
最後に役者秘話ですが、まあ声優陣が豪華であり、その中には有名な俳優や歌手も多く含まれています。
『ライオン・キング』ではムファサ役にジェームズ・アール・ジョーンズ、スカー役にジェレミー・アイアンズ、シェンジ役にウーピー・ゴールドバーグなどが起用されました。
『モアナと伝説の海』ではマウイ役にドウェイン・ジョンソン、タマトア役にジェマイン・クレメント、スィーナ役にニコール・シャージンガーなどが起用されました。
『ラーヤと龍の王国』ではラーヤ役にケリー・マリー・トラン、スィスー役にアクアフィナ、ナマリ役にジェマ・チャンなどが起用されました。
『マイ・エレメント』ではエレナ役にイザベラ・メルセド、エレナの母親役にエヴァ・ロンゴリア、エレナの父親役にウィルマー・バルデラマなどが起用されました。
以下の作品のDVDパッケージ「画像」をクリックすると、Amazon・楽天で作品詳細等を確認することができます。
『ライオン・キング』(1994)
~あらすじ~
親から子へ、今こそ伝えたい感動がある。 命あふれる大地プライドランドをおさめる王ムファサに、息子のシンバが誕生します。父は幼い息子に、自然界の命は大きな輪でつながっていること、歴代の王たちが空の星から見守ってくれていることを語り聞かせます。ところが王の座を狙うムファサの弟スカーの罠で、シンバは王国を追放されてしまいます。しかし旅の途中で出会う愉快な仲間たちに励まされ、やがて成長し自分の使命に目覚めていくシンバ。そして、ついにスカーとの対決を迎えるのでした。
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監督:ロジャー・アラーズ、ロブ・ミンコフ
出演:ローワン・アトキンソン、マシュー・ブロデリック、ニキータ・カラム、ジム・カミングス
・第67回アカデミー賞(1995年)歌曲賞/作曲賞(歌曲・編曲賞)
・第52回ゴールデングローブ賞(1995年)作品賞(ミュージカル・コメディ部門)/作曲賞/主題歌賞
・第20回ロサンゼルス映画批評家協会賞(1994年)ア
『モアナと伝説の海』(2016)
~あらすじ~
海に選ばれた少女モアナ──海が大好きな彼女は、島の外に出ることを禁じられながらも、幼い頃に海と“ある出会い”をしたことで、愛する人々を救うべく運命づけられる。
それは、命の女神テ・フィティの盗まれた“心”を取り戻し、世界を闇から守ること。
神秘の大海原へ飛び出した彼女は、伝説の英雄マウイと出会い、世界を救う冒険に挑む。
立ちはだかる困難に悩み傷つきながらも、自分の進むべき道を見つけていくモアナだったが…。
出典:Amazon
監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー
出演:アウリイ・カルバーリョ、ドウェイン・ジョンソン、レイチェル・ハウス、テムエラ・モリソン
『ラーヤと龍の王国』(2020)
~あらすじ~
その昔、この王国は聖なる龍たちに守られ、人々は平和に暮らしていた。邪悪な魔物に襲われた時、龍たちは自らを犠牲にして王国を守ったが、残された人々は信じる心を失っていった…。500年もの時が流れ、信じる心を失った王国は、再び魔物に襲われる。聖なる龍の力が宿るという<龍の石>──その守護者の一族の娘、ラーヤの旅が始まる。遠い昔に姿を消した “最後の龍”の力を蘇らせ、再び王国に平和を取り戻すために…。
出典:Amazon
監督:ドン・ホール、カルロス・ロペス・エストラーダ
出演:オークワフィナ、ケリー・マリー・トラン、ジェンマ・チャン、ダニエル・デイ・キム、サンドラ・オー
『マイ・エレメント』(2023)
~あらすじ~
火・水・土・風のエレメント(元素)たちが暮らす、エレメント・シティにはルールがある。それは、“違うエレメントと関わらない”こと――。
だがある日、父の店を継ぐために頑張る火の女の子〈エンバー〉は偶然、自由な心を持つ水の青年〈ウェイド〉と出会う。ずっと火の街にいたエンバーは、彼と過ごすことで初めて世界の広さに触れ、自分の新たな可能性を考え始める。「私の本当にやりたいことって…?」
正反対のふたりの心が触れ合う時、色鮮やかな奇跡が起こる――。
出典:Amazon
監督:ピーター・ソーン
出演:リア・ルイス、マムドゥ・アチー、ジョー・ペラ、シーラ・オンミ、メイソン・ベルトハイマー
映画『ズートピア』口コミ(見どころ・感想)
映画『ズートピア』口コミ(見どころ・感想)
ディズニーの映画で一番好きな作品です。
ポジティブなテーマ :
『ズートピア』は、前例のない、他人に笑われるような夢でも、一生懸命努力することで不可能ではないという、前向きなテーマがあります。諦めずに挑戦し続ける勇気を私たちに与えてくれます。
キャラクターの動きがかわいい!:
『ズートピア』の各キャラクターの細かい動きがとてもかわいいです。動物たちの耳や鼻の動き、イタチやカワウソがしっかりと移動する様子など、とてもリアルに描かれていて感心します。
現代アメリカの縮図:
『ズートピア』は、さまざまな種族が存在し、一見調和しているように見えますが、実際には種族間の交流には緊張があり、他の種族への偏見や恐れからお互いを信じられなくなることもあります。
動物たちを人間に置き換えると、まさにアメリカの都市部の状況を反映したものと言えるでしょう。
この映画は、トランプ政権がまだ存在していない時期に公開されましたが、人種の分断や人種間のヘイト問題を予見していた内容です。
また、ガゼル役には、スパニッシュ系の歌手シャキーラが起用されており、感慨深いです。複雑で難しい問題にも取り組んでいますが、製作者の解決への希望が感じられます。
『ズートピア』は、子供たちも楽しめるものの、大人にも魅力的な内容です。この作品は、単純につまらなくはありません、むしろ面白いです。
(劇場で観て、面白かったので、手元に置きたくて購入もしましたよ。)ただ、皆さんによってはちょっと堅苦しく感じるかもしれませんが・・・。
おとぎ話は元々原作があるため、この映画も「オリジナル」の部類に入ります。
ただし、「ベイマックス」などではよくあるように、他の作品からの要素やシーンを上手に取り入れています。
これは良い意味でのオマージュであり、悪い意味ではパクリとも言える、先行する作品からの要素やシーンが数多く登場します。
詐欺師と刑事が提供された猶予の48時間のうちに事件を解決するというアイデアは、少々古くて使い古された設定ですが、それに文句を言うことは厳しすぎるし、野暮であると思います。
ディズニーという会社は、「良いところ」と「悪いところ」を巧みに組み合わせることが、非常に上手な会社だと感じました。
例えば、『ライオンキング』という作品は、『ジャングル大帝』からの多くの要素を借用し、盗作の騒ぎが起こりました。
全ての人が何百本もの映画を観ているわけではないので、小道具のアップの仕方一つで伏線が分かり、オチが読めてしまうような映画マニアでもない限り、『ズートピア』は「素直に」楽しむことができます。
もちろん、「肉食動物は何を食べているのか」、「ネズミエリアに警察官は存在するのか」など、そういった疑問が浮かんできますが、それらに対しては細かいことを気にせずに「素直に」観ることがオススメです!!
ウォルト・ディズニーが作る動物ものは、基本的に面白くないわけがありません。『ズートピア』は、残酷なシーンが苦手な人や、家族で楽しめる作品を求めている人にとっても貴重な作品です。
表面上は、可愛らしいウサギの警察官が活躍する話ですが、取り扱われているテーマは、実は「人種差別と偏見」というハードな内容でした。
アメリカでは移民国家という背景があり、それが深刻な問題として考えられているため、この映画に重たいテーマが取り入れられたのは評価できます。
しかしながら、日本人の視点から見れば、違和感を感じる要素もあり、もっと”純粋に娯楽作品として楽しませてほしかった”という気持ちもあります。
子どもっぽい可愛らしい嫁さんが「可愛い可愛い」と子どもっぽく喜んでいるのを見ると、それでもいいですがね・・・。
久しぶりに『ズートピア』を観て、改めて見ると、本当に素晴らしいバディ物語ができていることに気づきます。
なぜなら、人種差別や女性の社会的地位などの深いテーマを、説教臭くならずに程よく取り入れており、大人も子供も楽しめる作品になっているからです。
『ズートピア』は私にとって、ディズニー作品の中でも特に好きな作品のひとつです。
正義感に溢れたジュディと、いつものんびりとして掴みにくいニックという正反対の2人の関係が、ベタな展開ながらも心温まるもので、とてもほっこりします。
事件解決の熱さもバディ物としての魅力であり、この映画は本当に心地よいものです。
ジュディとニック以外のキャラクターも魅力的で可愛く、愛着を持ちます。
特に人気のあるナマケモノは本当に可愛すぎるですね( ´艸`)。
ラストのシーンでもナマケモノが活躍するので、制作陣もこのキャラクターが好きなのが伝わってきますね(笑)。
「誰でも何にでもなれる」・・・ズートピアの世界に自分も行ってみたくなります。
さすがディズニー、安定した面白さがあります。少しピクサーのような感じもします。
一見子ども向けの作品ですが、肉食動物と草食動物の関係を通じて人種差別に対して警鐘を鳴らしています。真のテーマは子どもには難しいかもしれませんが、好みのバディ物語としても楽しめます。
初めて観る方もきっと楽しめると思いますが、ジュディがイライラする場面でのフラッシュののんびりとした態度は、何か見覚えがあるかもしれません。
そして、のんびり屋のフラッシュのラストシーンのギャップは笑えます。
勧善懲悪のお決まりの展開ですが、相手を騙して悪を懲らしめる爽快感はやはり気持ちが良いです。
ディズニーランドに行った久しぶりの記念として初めて映画を試聴しました!
ニックとジュディの存在や大まかなストーリーは知っていましたが、実際に見てみると、それが想像以上に素晴らしい「ディズニー」の世界だったんです。
特に動物たちの表現がすごかったです。
ジュディが初めてズートピアを訪れるシーンでは、画面いっぱいにたくさんの動物がいて、目が追いつかないほどでした。
それぞれの動物には、元の動物らしさが生かされていて、感動しました。やっぱりディズニーはすごいですね。
また、キャラクターたちの可愛らしい見た目からは想像できないほど、ストーリーは重たいテーマである偏見や差別を扱っていました。
人間の視点で見ると、もし自分たちの見た目がこれだったら、すごくショッキングで暗い気持ちになるかもしれません。
この映画は子どもから大人まで「、誰にでも何かしら」の感じるものがあるお話でした。
たくさんのシーンで「わ〜いいなぁ〜!」と思いましたが、特に良かったのは、ナマケモノのフラッシュが爆笑するシーンです。
ゆっくりと表情が変わっていく様子がとても可愛らしかったです。
そして、その場面は本当にディズニーらしさがあって、心から感動しました。
また、ディズニーのキツネキャラクターといえば、ロビン・フッドがありましたが、ニックは過去の経験などから少し影を抱えている感じがしました。
年齢を重ねていることもあり、ある種その雰囲気がいいなぁと思いました。
彼と明るく元気で無鉄砲なジュディのコンビはバランスが良く、みんなが彼らを好きになる理由がわかりました。
本当に素晴らしい映画でした。
『ズートピア』は、キャラクターたちの見た目がかわいらしく、それによって作品全体は比較的穏やかな印象を受けます。
しかし、ストーリーは偏見や差別をテーマにしており、かなり重たい展開となっています。
もし人間を主題にしたものだったら、ストーリーは直截的すぎて暗い気持ちになるかもしれません。
この作品は子どもから大人まで、誰でも何かしらの感銘を受けることができるお話です。
「ありました〜!」と思えるシーンがたくさんありますが、特に私が好きだったのはナマケモノのフラッシュが爆笑するシーンです。ゆっくりと表情が変わっていく様子がとてもかわいらしいです。
そして、この作品はディズニーらしいです。
ディズニーのキツネキャラクターと言えば、ロビン・フッドが代表的で、キツネは明るいというイメージがありましたが、ニックは過去の出来事もあり、少し陰影があるところが魅力的です。
あと、年齢を重ねているという設定もいいですね。
明るく元気で無鉄砲なジュディとのコンビはバランスがよく、みんながふたりを好きになる理由がわかりました。
本当に素晴らしい映画でした。
私は子供のころ、警察官に憧れていました。
この作品では、主人公が警察学校で頑張る姿やズートピアへの初めての訪問、初めての勤務、初めての逮捕などが描かれています。
『モンスターズ・ユニバーシティ』(2013)でも感じたことですが、ディズニーはこの『初めての経験』を描くのがとても上手だと思います。
私たちが胸躍る『初めて』の瞬間を、希望に満ちたタッチで描いてくれるのは、ディズニーだけではないでしょうか!?
物語は中盤から徐々にサスペンス色が増してきます、ディズニーらしからぬ緊張感やホラー演出、陰謀も登場します。
また、刑事ものやバディものとしても非常に良くできています。
前半はワクワクする面白さがありますが、中盤以降はドキドキハラハラする面白さになってきます。
同時に、前半の良さが後半ではあまり見られず、特に夜のシーンや暗いシーンが多いため、美しい色彩の世界が後半ではほとんど見られないと感じました。←これが少し寂しい点です。
ジュディが初めてズートピアに行ったときの美しい風景には、あまりに驚かされる反動があります。
ジュディはこの美しい世界をもっと見たいと思っていたのに、実際にはそれほど多くの景色を見せてもらえないという不満があります。
物語の序盤では、ジュディが肉食のキツネにいじめられ、ニックは子供の頃に草食動物から迫害を受けていました。
また、羊の副市長はライオン市長によって虐げられているように見えますが、実は彼はズートピアから肉食動物を排除しようと企んでいます。
この物語はマジョリティがマイノリティに対する差別を批判しており、子供のイジメがわかりやすい「数の暴力」の延長線上に大人の世界での迫害や虐殺が存在する可能性を示唆しています。
さらに、この映画は「人種」「宗教」「多様な価値観」といったテーマを通じて、グローバル化した現代社会の様相を反映しています。
「勇敢なウサギ」や「正義感のあるキツネ」、「支配欲が強い羊」、「スピードをだしまくるナマケモノ」といったキャラクターは、さまざまな偏見に対する疑問をソフトにわかりやすく提示しています。
これはまさにエンターテイメント作品の名作ですし、ストーリーもしっかりと作り込まれていて、大人から子供まで楽しめます。
しかし、何故か物足りなさを感じるのはどうしてでしょう?
「差別はいけないものであり、してはいけない」というメッセージは素晴らしいものですが、それなら差別は既になくなっているはずですよね。
だからこそ、このテーマは美しい幻想に思えてしまうのかもしれません。
また、人間を登場させずに動物や機械を擬人化して描く手法は、一般的には子供向けとされていますが、このようなテーマに対しては、正直なところややあざとさを感じてしまうかもしれません。
「動物に人間の価値観やモラル、正義を当てはめることがどうなのか」という点について、堅苦しく考えたいわけではありません。
ディズニーのキャラクターであるミッキーマウスですら擬人化されていますから、この点について文句を言うのであれば、最初から見なければいいという話かもしれません。
ただ、もし動物たちが人間のような道徳的な感覚を持ち進化や変化を遂げたとしても、現代において差別のようなテーマを扱う場合には、もっと深みのあるストーリーや表現が求められるでしょう。
体のサイズや力の強さ、気づかいの細やかさ、計算高さなど、様々な特徴や個性があることを生かすのは差別とは言いません。
しかし、生まれながらウサギだからといって、「○○ができない」と決め付けて、排除するのは差別的であると言えるでしょう。
この映画はそれについて誤ったことは言っていないと思いますが、そこで終わってしまっているように感じます。
現実の人間の世界では、そんなに単純ではありません。なぜなら、差別を逆手に取る人々も存在しますし、実力が不足しているなどの正当な理由で排除された場合でも、自分がマイノリティーの立場であれば排除された瞬間から差別されたと主張し、不利益を排除するどころか不当に利益を得ようとする人々も、少なからず存在するでしょう。
差別をなくすために叫びながら、一方で差別される側は大変だから優遇されるべきだと言う姿勢は、マジョリティの目には不公平に見えることもあるかもしれませqん。
こうした存在が差別の撤廃を困難にしている現状から、世の中は目を背けているように感じます。
もし今の時代において差別について取り上げるのであれば、「差別はいけません、無くしましょう」といった過去に繰り返し語られた内容ではなく、もっと進んだ議論や取り組みが求められるのではないでしょうか。
差別されていると主張する側と、「差別を利用し不当な利益を得る」と「感じる側」との間で、より進歩した議論が進められることが望まれますね。
映画『ズートピア』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 7.57 | 8.0 | 4.0 | 4.3 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? v・Yahoo!運営 |
※本作品の配信情報は2023年11月6日時点のものです。
配信が終了している、または見放題/レンタルが終了している可能性がございますので、配信状況については、各動画配信サイト/アプリにてご確認ください。
映画『ズートピア』まとめ
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