・『ありふれた事件』(1992)はベルギーのリアル犯罪映画で、フェイクドキュメンタリーという手法をとっている。
・「劇場型犯罪」という言葉があるが、まるでそれを見ているかの様に描いている画期的な作品。強盗殺人者に同行して撮影という白黒POV映画に仕上げている。
・関連作:『セレブレーション』(1998)『アクト・オブ・キリング』(2012)『最強殺し屋伝説国岡 』(2021)
映画『ありふれた事件』あらすじ・動画
映画『ありふれた事件』あらすじ
~解説・あらすじ~
POVや映像の作風など、後の映画関係者に大きな影響を与えたバイオレンスムービー。殺人と強盗を生業にする男・ベンに密着したドキュメンタリーを撮るレミーたち。気ままに殺人を犯すベンと行動を共にするうち、彼らも次第に狂気に駆られ始め…。出典:TSUTAYA DISCAS
映画『ありふれた事件』予告動画
ありふれた事件【HDリマスター版】
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映画『ありふれた事件』監督・キャスト、原作紹介
映画『ありふれた事件』基本情報
本作(タイトル) | ありふれた事件/C’est arrivé près de chez vous/Man Bites Dog |
公開年 | 1992年 |
上映時間/再生時間 | 1時間35分 |
監督 | レミー・ベルヴォー、アンドレ・ボンゼル、ブノワ・ポールヴールド |
キャスト | ブノワ・ポールヴールド レミー・ベルヴォー アンドレ・ボンゼル ジャン=マルク・シェニュ アラン・オペッツィ ヴァンサン・タヴィエ |
音楽 | ジャン=マルク・シェニュ |
主な受賞歴 | ― |
制作会社/配給元 | レミー・ベルヴォー、アンドレ・ボンゼル、ブノワ・ポールヴールド /アルバトロス |
映画『ありふれた事件』原作紹介
脚本:レミー・ベルヴォー、アンドレ・ボンゼル、ブノワ・ポールヴールド、ヴァンサン・タヴィエ
映画『ありふれた事件』関連作品
映画好きなら一度は見ておきたい、衝撃的なドキュメンタリー映画をご紹介します。
今回は、それぞれ異なるテーマや手法で社会の闇に迫った、『セレブレーション』(1998)『アクト・オブ・キリング 』(2012)『最強殺し屋伝説国岡 』(2021)の3作品です。
これらの映画は、現実に起きた出来事や人物を描きながら、それぞれ異なる視点から社会の暗部に迫り、観る者に強い衝撃や感動を与えます
まずは、デンマークの名匠トマス・ヴィンターベア監督が手がけた『セレブレーション』です。
この映画は、父親の還暦祝いに集まった一家の悲劇を描いたもので、ドッグマ95という映画運動のルールに沿って制作されました。
ドッグマ95とは、自然光や手持ちカメラなどを使ってリアルな映像を追求するという宣言で、ヴィンターベア監督はその代表的な作家です。
『セレブレーション』では、家族の秘密や嘘が次々と暴かれていく様子が生々しく捉えられています。特に、長男が父親から受けた性的虐待を告白するシーンは、観る者の心に深い傷跡を残します。この映画は、カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞しました。
次に紹介するのは、インドネシアの大量虐殺事件を題材にした『アクト・オブ・キリング』です。
この映画は、1965年から1966年にかけて起きた反共産主義の粛清で数十万人もの人々を殺害した元死刑執行人たちにインタビューし、彼らに自分たちの犯行を再現させるという衝撃的な手法を採用しました。
ジョシュア・オッペンハイマー監督とクリスティーヌ・シン監督は、彼らの心理や動機を探りながら、彼らが自分たちの行為を正当化したり美化したりする姿を暴露しました。この映画は、世界中で絶賛され、アカデミー賞や英国アカデミー賞など多数の賞にノミネートされました。
最後にご紹介するのは、日本で公開された『最強殺し屋伝説国岡』です。
この映画は、日本最大級の暴力団組織である山口組の元幹部であり、数々の伝説的な殺し屋でもあった国岡鉄男氏の半生を描いたものです。
阪元裕吾監督は、国岡氏本人や関係者への取材をもとに、彼がどのようにして殺し屋として名を馳せたかや、彼が直面した苦悩や葛藤などを赤裸々に描き出しました。伊能昌幸さんが国岡氏を熱演し、上のしおりさんが国岡氏の妻役を演じました。
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『セレブレーション』(1998)
~あらすじ~
鉄鋼王ヘルゲの還暦を祝うパーティが催された日。長男クリスチャン、次男ミケルをはじめ、親戚の者たちが続々と広大な屋敷に集まった。やがて始まった晩餐会で、父の過去の秘密を暴くクリスチャン。それは、数ヵ月前に自殺した双子の妹リンダの復讐でもあった……。監督は「奇跡の海」のラース・フォン・トリアーらと共に結成した“ドグマ95”という映画監督集団のメンバーのひとりで、セットを使わず、カメラは手持ち、人工的な照明は禁止という条件で撮影された異色ドラマ。出典:Yahoo!映画
監督:トマス・ヴィンターベア
出演:ヘニング・モリツェン、ウルリク・トムセン、トマス・ボー・ラーセン、パプリカ・スティーン、トリーネ・ディアホルム
・第51回カンヌ国際映画祭(1998年)審査員賞(国際審査員賞)
・第24回ロサンゼルス映画批評家協会賞(1998年)外国語映画賞
・第14回インディペンデント・スピリット賞(1999年)外国映画賞
『アクト・オブ・キリング』(2012)
~あらすじ~
60年代のインドネシアで密かに行われた100万人規模の大虐殺。その実行者は軍ではなく、“プレマン”と呼ばれる民間のやくざ・民兵たちであり、
驚くべきことに、いまも“国民的英雄”として楽しげに暮らしている。映画作家ジョシュア・オッペンハイマーは人権団体の依頼で虐殺の被害者を
取材していたが、当局から被害者への接触を禁止され、対象を加害者に変更。彼らが嬉々として過去の行為を再現して見せたのをきっかけに、
「では、あなたたち自身で、カメラの前で演じてみませんか」と持ちかけてみた。
まるで映画スター気取りで、身振り手振りで殺人の様子を詳細に演じてみせる男たち。
しかし、その再演は、彼らにある変化をもたらしていく…。出典:Amazon
監督:ジョシュア・オッペンハイマー、クリスティーヌ・シン
『最強殺し屋伝説国岡 』(2021)
解説・あらすじ
2018年、阪元裕吾監督は、女性二人組の殺し屋が登場する新作映画『ベイビーわるきゅーれ』のシナリオを書き始める。彼はシナリオの参考にするため、フリー契約の殺し屋である国岡昌幸に取材をする。国岡氏は普通の人々と同じように日々の生活を送り、殺しの仕事を淡々とこなしていたが、ある日依頼元との連絡ミスでターゲットとは異なる人間を殺してしまう。出典:Yahoo!映画
監督:阪元裕吾
出演: 伊能昌幸、上のしおり、吉井健吾、松本卓也、でん一徳
映画『ありふれた事件』口コミ(見どころ・感想)
映画『ありふれた事件』口コミ(見どころ・感想)
世界に恐怖と衝撃を与えた映画史に残るバイオレンス映画!!
スタンリーキューブリック監督の「時計仕掛けのオレンジ」が如く、バイオレンス映画の映像の作風など、後の映画関係者にかなりの多大な影響を与えることになった作品です。
きっと当時リアルでこの作品を鑑賞した観客の人達は、この作風をとても新鮮に感じたと思います。内容も、かなり衝撃的な内容になっています。
バイオレンス映画といっても、いわゆるホラー系の作品によくあるような派手な描写での、表面的な恐怖感や怖さではなく、もっと人間臭い感覚のリアルな描写で、観る者に対して深い恐怖感をじわじわ煽ってきます。
白黒映像の作品ですが、それもまた、作品全体を覆う退廃的な雰囲気をかもしだしていて、より一層の恐怖感に繋がっている感じがしました。
~感想~
主人公のベンは、金のためなら何のためらいも無く人殺しを続けて生きている男です。
そんな男の生きざまを、ドキュメント作品にしようと、ある3人が、ベンに密着して撮影を慣行していきます。
その間に、そんなクルー達の前で、熱く語り、詩を読んだり、時にはピアノを弾いたりもします。
ただの殺人鬼とは思えない多彩な才能をもつ彼に最初は純粋に驚き、そして、少しづつ、少しづつ、彼に対し傾倒していきます。
ついには、平気で人殺しを続けていく彼の暴力に対してのとらえ方すら変わっていき、撮影するという本来の目的を忘れてあらぬ方向へと物語は進んでいきます。
正直言って、後味はあまりよい作品ではないですが、逆にそれがリアリティを感じさせていると思います。
ですので、モラルを全くと言ってよいほど感じさせない、非道徳な内容になっていますので、そういった映画に苦手な方は特に、観る前に心の準備をもって鑑賞した方が良いと思います。
映画『ありふれた事件』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 7.08 | 7.4 | 3.6 | 3.6 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? ・Yahoo!運営 |
※本作品の評価情報は2023年10月22日時点のものです。
映画『ありふれた事件』まとめ
映画『ありふれた事件』エンタメのまとめ
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