・『フェアウェル』(2019)は、監督はルル・ワン、主演はオークワフィナ。
・『フェアウェル』は、ワン監督が2017年にラジオ番組『ディス・アメリカン・ライフ』で語ったエピソード「What You Don’t Know」を原作とし、がんにかかった祖母と再会することになったその一族の喜怒哀楽を描いている。
・『フェアウェル』は、苦悩するビリーの姿を通して、東洋と西洋という二つの世界を跨いで生きるとはどういうことなのかを描き出している。
・監督は「私は『家族と私の関係』と『同級生と私の関係、同僚と私の関係、私が暮らす世界と私の関係』が別物であるように感じてた。その分裂こそ、移民や2つの文化を行き来しながら生きる者の本質だ。」と語っている。
・『フェアウェル』は実体験に基づいていることから、主要撮影は長春とニューヨークで行われ、サウンドトラックも発売された。
・アイコ役に日本の女優・水原碧衣が出演している。( 芸能事務所G2GENに所属。京都大学法学部卒の後、北京電影学院で演技科を学び、2016年にゴールドクレイン賞を受賞した『海を越えた愛』で初主演を務めた。)
・関連作:『ウェディング・バンケット』(1993)『エンディングノート』(2011)『少年の君』(2019)
映画『フェアウェル』あらすじ・動画
映画『フェアウェル』あらすじ
~あらすじ~
愛する祖母に最後に伝えるのは<真実>? それとも<優しい嘘>?
NYで暮らすビリーと家族は、ガンで余命3ヵ月と宣告された祖母ナイナイに最後に会うために中国へ帰郷する。
家族は、病のことを本人に悟られないように、集まる口実として、いとこの結婚式をでっちあげる。
ちゃんと真実を伝えるべきだと訴えるビリーと、悲しませたくないと反対する家族。
葛藤の中で過ごす数日間、うまくいかない人生に悩んでいたビリーは、明るく愛情深いナイナイから生きる力を受け取っていく。
ついに訪れた帰国の朝、彼女たちが辿り着いた答えとは―?
出典:Amazon
映画『フェアウェル』予告動画
出典:映画『フェアウェル』本予告
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映画『フェアウェル』監督・キャスト、原作紹介
映画『フェアウェル』基本情報
本作(タイトル) | フェアウェル/The Farewell |
公開年 | 2019年 |
上映時間/再生時間 | 1時間40分 |
監督 | ルル・ワン |
キャスト | ビリー・ワン・・・オークワフィナ ハイヤン・ワン・・・ツィ・マー – ビリーの父親 ルー・チアン・・・ダイアナ・リン – ビリーの母親 ナイナイ(官話で父方の祖母を意味する語)・・・チャオ・シューチェン リトル・ナイナイ・・・ルー・ホン – ナイナイの妹 ハイビン・・・チアン・ヨンポー – ハイヤンの兄 ハオハオ・・・チェン・ハン – ハイビンの息子 アイコ・・・水原碧衣 – ハオハオの日本人の婚約者 ユーピン・・・ツァン・ジン – ハイヤンの従姉妹 アンティ・リン・・・リー・シャン – ハイビンの妻 リーさん・・・ヤン・シュエチェン – ナイナイの家に居候している老人 ソン医師・・・ジム・リュー |
音楽 | アレックス・ウェストン |
主な受賞歴 | ・第77回ゴールデングローブ賞(2020年)主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門) ・第35回インディペンデント・スピリット賞(2020年)作品賞 |
制作会社/配給元 | レイ・プロダクションズ、キンドレッド・スピリット、デプス・オブ・フィールド、ビッグ・ビーチ/A24、ショウゲート |
映画『フェアウェル』原作紹介
原作:「What You Don’t Know」ルル・ワン
脚本:ルル・ワン
アイコ役・・・水原碧衣 – ハオハオの日本人の婚約者
三重県、今、映画がアツいです。2日から、二宮和也さん主演「浅田家」が公開され、今回は、ハリウッド映画「フェアウェル」に出演した水原碧衣さんが県庁に。水原さんは高校卒業後、実家が桑名市に。第77回ゴールデングローブ賞で外国語映画賞と主演女優賞にノミネートされた作品。ぜひご覧下さい。 pic.twitter.com/djfCRPhQ1t
— すずき英敬(えいけい) (@eikeisuzuki) October 6, 2020
水原碧衣は、岐阜県出身の日本の女優で、芸能事務所G2GENに所属しています。
京都大学法学部を卒業後、北京電影学院で演技科を学びました。
2016年にゴールドクレイン賞を受賞した『海を越えた愛』で初主演を務め、以降、中国やハリウッドで数々の作品に出演しています。
声優としても活躍しており、中国で活動する日本人女性声優として多くの作品に参加しています。
2020年には、本記事で取り上げた『フェアウェル』でハリウッドデビューを果たしています。
水原碧衣は碧の字を気に入って芸名を決め、星座が水瓶座であるため水の苗字の中から「水原」を選んだそうです。
『フェアウェル』の最終オーディションでは、監督から急にリモートオーディションを求められ、新宿のレストランのトイレ内で携帯の自撮り映像を送って見事合格したとのことです。
映画『フェアウェル』関連作品
関連作として、『ウェディング・バンケット』(1993)『エンディングノート』(2011)『少年の君』(2019)を取り上げます。
それぞれ異なる国や文化を背景に持ちながらも、共通するテーマやメッセージがあります。制作秘話や役者秘話なども交えてご紹介しますので、ぜひご覧ください。
まず最初に取り上げるのは、アン・リー監督による『ウェディング・バンケット』です。
この映画は1993年に公開された台湾・アメリカ合作映画で、「父親三部作」の2作目として知られています。ニューヨークで恋人と暮らすゲイの台湾人青年が、両親に結婚を迫られて偽装結婚をすることになり、その後に起こる様々な騒動を描いたコメディ・ドラマです。
この映画は当時まだタブーだった同性愛や偽装結婚というテーマを扱いながらも、家族や文化の違いを乗り越えていく人間ドラマとして多くの人々に感動を与えました。第43回ベルリン国際映画祭では最高賞の金熊賞を受賞しましたし、台湾では金馬奨で5冠に輝きました。アメリカでも興行的に成功し、ゴールデングローブ賞やアカデミー賞にもノミネートされました。
制作秘話としては、主演のウィンストン・チャオは本職は歯科医で、この映画が初めての俳優経験だったということです。監督のアン・リーは彼の素朴な魅力に惹かれて起用したそうですが、彼は台湾人であるにもかかわらず台湾語が話せなかったため、台詞を覚えるのに苦労したそうです。また、彼はゲイではないので、恋人役のミッチェル・リヒテンシュタインとのキスシーンも緊張したと語っています。
役者秘話としては、ウェイトンの両親役を演じたラン・シャンとグァ・アーレイは、実際に夫婦だったということです。二人は台湾の映画界で有名な俳優で、この映画では息の合った演技で親子の絆を表現しました。特にラン・シャンは、息子がゲイであることを知りながらも黙って受け入れる父親の心情を見事に演じています。
データーとしては、この映画は製作費が100万ドルだったのに対して、世界中で約7000万ドルの興行収入を上げたということです。また、日本では1993年に公開された際に約10億円の興行収入を記録しました。この映画は日本でも高い評価を得ており、今野雄二によって小説化されたり、舞台化されたりもしました。
次に取り上げるのは、砂田麻美監督による『エンディングノート』です。この映画は2011年に公開された日本映画で、「エンディングノート」という自分の死を想像して書くノートを通じて父親と娘が絆を深めていくドキュメンタリー風の作品です。
この映画は実話を基にしており、監督自身が父親が末期がんであることを知った時から撮影を始めました。父親は余命半年と宣告されましたが、その後2年半も生き続けました。その間に監督は父親にエンディングノートを書いてもらい、その内容や思い出話などを通して父親と向き合っていきます。
この映画は父親の死や家族の別れという重いテーマを扱いながらも、父親の明るさやユーモア、家族の温かさや支え合いなどが描かれており、多くの人々に感動や勇気を与えました。第33回ヨコハマ映画祭新人監督賞や第35回山路ふみ子映画賞文化賞、第52回日本映画監督協会新人賞などを受賞しました。
『少年の君』は、中国のオンライン小説『少年的你,如此美麗』を原作とした青春ドラマです。監督はデレク・ツァンで、主演はチョウ・ドンユイとイー・ヤンチェンシーです。本作は、いじめや受験戦争などの社会問題を背景に、孤独な優等生の女子高生と不良少年の交流を描いています。2019年に中国で公開され大ヒット、香港電影金像奨では8冠を達成し、第93回アカデミー賞国際長編映画賞にもノミネートされました。
制作秘話や役者秘話ですが、女優チョウ・ドンユイは、役作りのために髪を坊主に刈り上げました。監督からこの話を持ち掛けられたとき彼女は冗談めかして「いいよ、でも皆も私に付き合ってよね」と話し、実際に撮影クルー全員で頭を坊主に刈り上げた集合写真が公開されました 。
一方の俳優イー・ヤンチェンシーは、本作が初主演映画でした。彼は中国で人気のアイドルグループTFBOYSのメンバーであり、撮影当時中央戯劇学院に首席で入学予定でした。彼は演技派俳優としての評価も高まりました。
『少年の君』は重慶市で撮影されました。重慶市は「山城」と呼ばれるほど坂や立体交差橋が多く、映画の中でもその風景が印象的に映し出されています。
中国では諸般の事情によりほとんど宣伝が行われないまま公開されましたが、口コミやSNSで話題になり、興行収入は15.58億人民元(約243億円)となりました 。青春映画ジャンルとしては中国映画歴代1位となりました。
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『ウェディング・バンケット』(1993)
~あらすじ~
ゲイであることを両親に隠し、恋人の男性・サイモンとマンハッタンで暮らす偉同(ウェイトン)。彼はグリーンカードを欲しがっている葳葳(ウェイウェイ)と偽装結婚することに。しかし、息子からの手紙で結婚を知った両親が、結婚式のために台湾からやって来てしまい…。
出典:Amazon
監督:アン・リー
出演:ウィンストン・チャオ、ミッチェル・リヒテンシュタイン
『エンディングノート』(2011)
~あらすじ~
高度経済成長期に熱血営業マンとして駆け抜けた「段取り命!」のサラリーマン。
ガンという、ふいに訪れた人生の誤算をきっかけに、彼の最後のプロジェクトが始まる。2009年、東京。熱血営業マンとして高度経済成長期に会社を支え駆け抜けた「段取り命!」のサラリーマン。67歳で40年以上勤めた会社を退職し、
第二の人生を歩み始めた矢先に、毎年受けていた健康診断で胃ガンが発覚。すでにステージ4まで進んでいた。残される家族のため、そして人生の
総括のために、彼が取り組んだのは、「自らの死後の段取り」。限られた日々をまるで現役時代のプロジェクトのごとく生き生きと駆け抜けていく父と、
傍らで見守る家族の姿を、娘は映像として記録し続けた。ガン発覚から半年後、ふいに訪れる最期の時。そこに残されたものは――。長年に渡る膨大な家族の記録から紡がれる、生と死の物語。
出典:Amazon
監督:砂田麻美
『少年の君』(2019)
~あらすじ~
進学校に通う成績優秀な高校3年生のチェン・ニェン。全国統一大学入試(=高考)を控え殺伐とする校内で、ひたすら参考書に向かい息を潜め卒業までの日々をやり過ごしていた。そんな中、同級生の女子生徒がクラスメイトのいじめを苦に、校舎から飛び降り自らの命を絶ってしまう。少女の死体に無遠慮に向けられる生徒たちのスマホのレンズ、その異様な光景に耐えきれなくなったチェン・ニェンは、遺体にそっと自分の上着をかけてやる。しかし、そのことをきっかけに激しいいじめの矛先はチェン・ニェンへと向かうことに。彼女の学費のためと犯罪スレスレの商売に手を出している母親以外に身寄りはなく、頼る者もないチェン・ニェン。同級生たちの悪意が日増しに激しくなる中、下校途中の彼女は集団暴行を受けている少年を目撃し、とっさの判断で彼シャオベイを窮地から救う。辛く孤独な日々を送る優等生の少女と、ストリートに生きるしかなかった不良少年。二人の孤独な魂は、いつしか互いに引き合ってゆくのだが……。
出典:Amazon
監督:デレク・ツァン
出演:チョウ・ドンユイ(周冬雨)、イー・ヤンチェンシー(易烊千璽)
映画『フェアウェル』口コミ(見どころ・感想)
映画『フェアウェル』口コミ(見どころ・感想)
『余命宣告の事実を祖母本人には伝えない』 と決めたある中国人の一族が、祖母に余命宣告を伝えないと決めました。
彼らはもっともらしい嘘をつき、一堂に会して祖母を囲む物語です。
私は淡々と物語を見ながら、子供の頃に祖父母と過ごす夏休みを思い出しました。
その時間はどんなに待ち遠しかったことか。あの時間は何物にも代えがたいものでした。
しかし、必ず帰る日が来てしまうのです。子供心に、胸が苦しくなる感覚を覚えます。
「またおいで」「また来るから」と祖母が言ってくれることも忘れられません。
別れる時の祖母の顔を今でも鑑賞中ずっと思い出しています。
映画『クレイジー・リッチ!』(2018)でビリーを演じたオークワフィナに目がくぎ付けになりました。
彼女はコミカルな役柄でありながら、自然体で親しみを感じさせる魅力的な女優です。次に彼女がどんなキャラクターを演じるのか、楽しみです。
この映画はお涙頂戴のような作品ではありません。
家族には『こういう親戚いるいる』と共通点を見つけて苦笑いしたりもしましたが、しかし静かに触れてくるものがありました。
私自身も忘れていた郷愁という感情がよみがえりました。
「もっとたくさん会っておけばよかった」と温かくてキュンとする思いが湧いてきます。
映画はニューヨークで暮らすビリーとその家族が、中国に住む祖母が癌の末期で余命わずかであることを知り、結婚式を口実に一家大集合する物語です。
物語の中で、病状を祖母に伝えるべきかどうか、国民性や文化の違いによる家族の思いが交錯します。この物語は国としてだけでなく、個人的にも考えさせられます。
しかし、テーマは重いものであるにもかかわらず、コミカルな描写が散りばめられており、笑いが生まれます。
個性的な脇役たちも面白かったですし、お墓参りや結婚式など、中国独自の文化も見ることができました。
映画はあっという間に終わってしまいましたが、現代の中国についてはよく知らなかったので、興味深いものでした。中国の生活、結婚式、調度品など、さまざまな要素に興味深く見入りました。
ビリー以外の出演者は全く知らない俳優さんでしたし、ビリー役のオークワフイナさんも、首が突き出た姿勢が目立ち、地味でオーラが感じられないようでした。
ただこれは悪口ではありません。
むしろ、地味で馴染みのない人々が演じることによって、私たちは先入観なく「日常」を見ることができました。
余命の告知について、最近では日本でも本人にあっさりと告知することが増えているようですが、どの国でも葛藤する問題を、この作品はおかしみと優しさで包み込んでくれる、と感じました。
ただし!私の大好きな「赤い鳥」の名曲「竹田の子守唄」をああ、歌ってくれたのは良かったのですが、あんな酷い歌として紹介されるのはちょっと……許せません!
この映画は、中国の家族や親戚を描いたファミリー映画で、主題はガンの告知に揺れ動く家族や親戚の心情です。
私はあまり前情報を得ずに鑑賞しました。13人の人々が円卓を囲んでいる様子は、私にとっては多いなぁと感じました。
私自身、両親を早くに亡くしたため、大家族での団欒や賑やかさには縁がありませんでした。
そのため、どうもピンとこない内容だったようです。
新婦はアイコさんという日本人女性でした。
彼女に対して祖母が言った陰口は、非常に不快な気持ちにさせられました。
結婚披露宴に普段着のTシャツなどで出席する習慣はとても珍しく、少し驚きましたが、私はこれも良いのではないかと思いました。
特にドラマチックな展開はなく、いささか拍子抜けする印象でしたが、含蓄のあるセリフなどにはびっくりさせられました。
中国の一般的な庶民の暮らしや習慣も窺い知ることができて、良かったです。
ニューヨークで暮らすビリーと両親は、祖母がガンで余命宣告を受けたことを知り、中国に帰省し、親戚が一同に会する機会が訪れます。
家族は祖母に病気のことを話しておらず、今回の集まりは、ビリーのいとこの結婚式を口実としたものでした。
ビリーは祖母に真実を伝えるべきだと主張していますが、家族は彼女を悲しませたくないと反対しています。
この映画は監督の実体験を題材にしています。死ぬことを本人に伝えるべきかどうかは、文化や思想によって真っ二つに分かれる意見だと思います。
中国では、通常は死を迎える直前になってから伝えないことが文化的な習慣となっています。
私はこの考え方に初めて出会った時、驚きました。
西洋と東洋の考え方の違いに触れたことで、現代の日本が西洋的な影響を受けているのかもしれないと考えました。
本人に伝えることで家族の心の負担が軽くなるかもしれませんが、同時に本人に負担を押し付けてしまうことも可哀想だと理解できます。
しかし、真実を伝えることで、本当の意味で残りの人生を生きることができるかもしれません。
どちらの意見も理解できます。
伝えて欲しいと願う人もいれば、辛くなるので伝えて欲しくないと願う人もいるでしょう。
個人的には伝えて欲しいと思います。
この作品では、死生観の違いだけでなく、生活面でも中国の文化がうまく描かれていました。その雰囲気や魅力的な演出方法が私には好印象でした。まさにA24らしいですね。
シリアスなテーマにも関わらず、コミカルな要素や挿入される音楽も素晴らしかったです。
普通の家族の一場面を描いたこの作品は、是枝裕和監督の作品とも似ているように感じました。
「死を伝えるか否か」という正解のない問題を、文化の違いを主軸に据えて考えさせられる作品でした。
そして、最後の実際のナイナイの映像には驚きました。思わず笑ってしまいました。
映画では、弟の家族がアメリカへ移民し、兄の家族が日本へ移民する中国系家族の物語が描かれています。
アメリカ人から見た中国人の視点で描かれており、監督が実際の移民か、アメリカ生まれの華僑かは明確ではありませんが、中国系アメリカ人の視点から見た中国の姿を思わせる映像でした。
前述の話を元に、実際にあった事件に基づく上記の文章は、興味深い内容ですね。
私も最初は驚きましたが、内容を読んで納得しました。
この話は、最愛のおばあさんががんで余命宣告され、中国に集まるために親戚一同がおばあさんのいる中国へ向かうというものです。
その前に、親戚たちはおばあさんに重い病気のことを伝えないように話し合いました。
なぜなら、中国ではがんで亡くなる人々はがんではなく恐怖によって命を落とすと言われているためです。
そのため、兄夫婦の子供であるハオハオの結婚式を口実にして、親戚一同が中国のおばあさんの元を訪れることにしました。
中国の結婚式では、みんながドレスアップしてくるのでしょうか?私も台湾の俳優が結婚式にジーパンを穿いていたというエピソードを聞いたことがあります。
さらに、ハオハオは中国にほとんど行ったことがなく、中国語もほとんど話せません。それに、彼の妻は日本人です。
つまり、彼はほとんどの親戚を知らないし、初めて会う人々ばかりとなるでしょう。
料理の話ですが、カニよりもロブスターが出てくるのですか?ロブスターは非常に大きいので、満足できる量だと思います。
ただ、まるごと出て来ると、どのように食べるのか分かりませんね。
まあ、アメリカ人の視点からは、日本人の方が何かと共通点が多いのかもしれません。
やはり、大きな共通点は家族の絆だと思います。
まさに、中国の状況と同じではないですが、日本でも親戚関係は重要視され、絆が強いと感じます。
病気の告知についても、最近では当然のように患者本人に告げることが一般的ですが、少し前までは本人に告知しないことが普通でした。
ただし、診断書を偽造するようなことまではしませんでした。
ですので、アメリカ人から見ると信じられないことかもしれませんが、私の視点からはあまり驚きはありませんでした。
ただ、私が感じたのは、中国語が非常に聞き取りやすかったということです。
ビリーの説明で、彼は難しい単語がほとんど分からないと言っていましたが、彼が使っている中国語は非常に簡単です。
ただし、ひとつだけ気になったことがあります。
「ナイナイ(奶奶)」という中国語でおばあちゃんを表す言葉が、なぜか愛称のように訳されていないのはなぜでしょうか?この点が気になりますね。
もうひとつお聞きしたいことがあります!おばあちゃんの妹は、老後はおじいちゃんのもとに戻ると言っていますが、その時に一言おじいちゃんもそろそろ定年なんですよ。
「おばあちゃんは一体何歳なんでしょうか?」「中国の定年は何歳なんでしょう?」
私はおばあちゃんが80歳前後くらいだと思って見ていましたが。
また、あの鳥の意味は何なんでしょうか?ニューヨークでも中国でも部屋に迷い込んできて、最後も鳥だったんですよね。
何か象徴なのかなと思います。
最後に言えば、すべてがうまく終われば良いですね!特におばあちゃんは良かったです!
映画『フェアウェル』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 5.2 | 7.5 | 3.7 | 3.5 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? v・Yahoo!運営 |
※本作品の配信情報は2023年11月7日時点のものです。
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映画『フェアウェル』まとめ
映画『フェアウェル』エンタメのまとめ
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