金谷博/西陣織は着物・帯だけじゃない!歴史・現在を知る/NHKプロフェッショナル仕事の流儀

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今回「プロフェッショナル 仕事の流儀」で登場するのは、織物職人・金谷博さんです。

 

プロフェッショナル 仕事の流儀
2022年1月11
日(火) NHK総合1 22:30〜23:15【放送】

 

放送後の見逃し配信は、U-NEXT(ユーネクスト)で。

 

 

\NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』を<U-NEXT>で見てみる!/

目次

金谷博さんプロフィール

金谷博さんプロフィール

金谷 博さんの経歴(プロフ)をみていきましょう。

本名金谷 博(かなや ひろし)
生年月日1954年・68歳(2022年1月時点)
居住地 京都府
職歴・織物職人
・株式会社 細尾に所属
L創業:元禄年間(1688年)
L帯、きもの、インテリアファブリックの企画、製造卸、販売を事業としている。
L 社長:細尾真孝(12代目経営者)
LHOSOO
異名織物の魔術師
メディア・2021年9月 NHK「京いちにち」「”立体”織物を世界に~西陣織職人 金谷博さん~」
・2012年9月 テレビ東京 ガイアの夜明け 10周年企画”ニッポンの生きる道”第5弾 海外に出たサムライ ニッポンを救う・・・

西陣織ですが、着物需要の低迷もあって衰退ぎみであり、市場規模は1/10に減り、存亡の危機にさらされています。
もちろん、江戸時代から続く老舗「細尾」もそのひとつ。

着物や帯に限らず、さまざまなもの挑戦しているのが見てとれます。「細尾」「HOSOO」は、京都の老舗としては非常に珍しい革新的なマインドを持った企業だと言えるでしょう。

そんな「細尾」の織物職人である金谷博さんは、織物に携わって40数年の大ベテランで、彼の思いはひとつ。
「西陣織に新しい需要を掘り起こさないと本当に寂れてしまうのだ!」ということ。

後で見てほしいのですが、最高級のホテルにある椅子やクッション、車の内装、東京オリンピックのステージ衣装などいろいろなもの挑戦し、西陣織という生地であるのに、立体的でさまざまな表情を変えていっているのです。

老舗だけれども、伝統は伝統で、かたや世界の市場に向けてさまざま新しい挑戦をしており、日本国内はもちろんのこと、海外の人々にも高く評価されているわけです。

 

ジャズピアニスト・上原ひろみさんの着ていた衣装ですが、HOSOO製です(2021年・東京オリンピック開会式にて)。

 

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西陣織を見てみよう!

「西陣織」とはどんなものなのか?<特徴>

1枚目に右が紋意匠図でこれを織った帯が左です。絵緯糸が浮きすぎないように工夫されているのがわかります。
2枚目がお手元。独自の方眼紙に一目ずつ塗ってゆきます。経糸と緯糸の密度が違うと、方眼紙の目を縦長や横長に変えます。

 

西陣織とは京都・西陣の地で作られる、先染めの織物のことを言い、その歴史は古く、平安の世より続いてきたと言われ、かれこれ1,200年以上もの歴史があります。

「西陣」ですが、京都の中心部より北西部、上京区・北区のエリアを指します。

西陣織は、日本を代表する絹織物として世界でも知られており、特徴と言えば「多彩な色糸による色彩美」「精密に織り上げる文様美」だと言われます。

また西陣織は「多品種少量」生産方式がとられているほか、綴織(つづれおり)や経錦(たてにしき)、緯錦(ぬきにしき)と呼ばれるように、伝統工芸品12種類が挙がります。

西陣織ができるまでの製造工程ですが、ざくばらん、図案作成→機(はた)準備→織り→仕上げとなります。ですが、実は約20もの工程があるのです。

しかも、その各々の工程ごとに専門職がいて、”分業”を行っているわけです。

(会社でいうところの、部署とか、チームのようなものでしょうが、一人ひとりが専門、専任を担っていると言って良いでしょう。)

 

「西陣」が定着してから555周年<現在までの歴史を辿る>

ところでなぜ「西陣織」と呼ばれるようになったのかというと、時代は室町時代。「応仁の乱※」までさかのぼると言われます。

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「真如堂縁起」真正極楽寺蔵

 

※「応仁の乱」
応仁元年~文明9年(1467~1477)の約11年間に渡って起きた内乱です。足利将軍家の権威・権力の失墜、足利将軍家の後継者問題、畠山氏、斯波氏の家督争い、有力な守護大名(細川勝元・山名宗全ら)による権力闘争などが重なり、幕府を東西2つに分ける大乱となりました。


(先述したとおり)平安の世より続いてきた先染めの織物が行われていましたが、この「応仁の乱」で京都は焼け野原となってしまいました。

そこにいた先染めの織物職人らは、近くの大阪へ離散したのです。

そして、内乱も終わって、西軍の本陣があった場所に織物職人が再結集し、生産を再開したところから「西陣」という呼称が生まれ、定着していったのです。

そんな西陣織ですが、1976年(昭和51年)2月26日には、国の伝統的工芸品として指定されました。

そして、「西陣」が定着してから令和4年(2022年)という年は、数えて550周年とのこと。550周年という記念を込めて、「応仁の乱」が終わったように、早くコロナ禍の収束(終息)してほしいという意味もあって、催しが行われます。

詳細⇒西陣555周年 – SUNA|Sakiko Nagasuna

西陣織を見てみよう ~種類~

西陣織というと、着物や帯というイメージが強いのですが、実はさまざまなものが存在しているのに気づかされます。
目で楽しむのも良し、気に入ったものがあれば、身につけていたいものですね。

マスク


どこかでみた文様だなあと思ったら、鬼滅の刃のマスクでしたね。
隣はコロナ禍収束(終息)を願いアマビエマスク。

 


こちらもアマビエの絹織物。今の世相を写していますね。

ネクタイ


西陣織ネクタイです。

手鞠のストラップ


手鞠のストラップは、ひとつひとつ配色が違うそうです。どれを選んだらよいか迷いそうですね。

宝石入れ


端を押して口を開ける宝石入れだそうで、まるで貝のようにも思えてきます。 

バッグ


いろんなかたちのバッグがあるのですね。

着物

 

ひな人形


雛人形の装束のほぼ全て、西陣織で織られています。

十二単(じゅうにひとえ)


十二単(じゅうにひとえ)と呼ばれる、平安時代後期に成立した公家女子の正装となります。

HOSOOのオンラインショップ・店舗はこちら

西陣織の通販は、HOSOOのオンラインショップからお取り寄せができます。
細尾の西陣織「通販」はこちらから⇒HOSOO FLAGSHIP STORE

 

実店舗は、細尾〈HOSOO〉の旗艦店(きかんてん)というお店になります。
実店舗のご案内はこちらから⇒HOSOO FLAGSHIP STORE 

 

西陣織会館に行ってみよう!

西陣織を知りたいなら、西陣織会館に行ってみましょう。観光スポットのひとつです。

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西陣織会館
営業時間10:00~18:00
所在地〒602-8216  京都府京都市上京区竪門前町414番地
電話番号075-451-9231
入館料無料
休館日毎週月曜日及び年末年始12/29~1/3
※月曜日が休祝日となる場合は火曜翌日を休館
交通アクセス(1)地下鉄烏丸線今出川駅から徒歩で10分
(2)市バス堀川今出川下車から徒歩で1分

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まとめ

京都の西陣織。知っているようで、なかなか生活のなかでは実感が薄いのが現実でした。せいぜい京都・奈良への修学旅行で「見た」くらいでしかなかったです。

それから「西陣」というエリアなんですが、織物にまつわる職人が結集していることに改めて驚きました。なぜなら、20ものある工程知りませんでした。織物を作るための道具を作る人、糸を染める人、織る人。想像する以上に多くの工程がそこに存在し、かつ多くの職人の技術をあわせて、織物を生み出しているだけでなく、伝統を守りつつも世界に羽ばたいているのですから!

株式会社細尾 代表取締役社長 細尾 真孝氏の書籍

 

創業333年の「西陣織」の老舗12代目経営者。
西陣織で海外マーケット、ラグジュアリーブランド市場をいち早く開拓。
そのテキスタイルは世界100都市でディオールをはじめ、シャネル、エルメス、カルティエなどラグジュアリーブランドの店舗で使われている。
また、デビッド・リンチをはじめ多くの一流アーティストたちとのコラボや
MITメディアラボ・ディレクターズフェロー、東大大学院との共同研究など
伝統産業の枠をはみ出して活動の幅を広げている。
ハーバードのケーススタディーとしても取り上げられるなど、
いま世界から注目されている元ミュージシャンという異色経営者、初の著書!

出典:Amazon

 

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