・『イサドラの子どもたち』(2019)は伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンが遺した創作ダンスをもとに、フランスのダミアン・マニヴェル監督が映画化した作品。
・『イサドラの子どもたち』は、第72回ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した。
・ダミアン・マニヴェル監督作品:『犬を連れた女』(2011)『日曜日の朝』(2012)『若き詩人』(2014)『パーク』(2016)『泳ぎすぎた夜』(2017)
・『関連作: 『美しき仕事』(1999) 『真昼の不思議な物体』(2000) 『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(2011) 『ひかりの歌』(2017) 『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019)
映画『イサドラの子どもたち』あらすじ・動画
映画『イサドラの子どもたち』あらすじ
~あらすじ~
20世紀初頭の舞踊界に革命を起こした伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンは1913年4月、二人の子供を事故で亡くす。悲しみに暮れる彼女は亡き子供たちにささげるソロダンス「母」を創作。それから100年後、イサドラの自伝と舞踊譜を解読するアガト、対話を通じて新しい「母」を共作するダンサーのマノンと振付師マリカ、そして「母」の公演を観劇した余韻に浸るエルザら4人の女性が、それぞれの解釈でイサドラが遺(のこ)したダンスを表現していく。出典:Yahoo!映画
映画『イサドラの子どもたち』予告動画
映画『イサドラの子どもたち』予告編
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映画『イサドラの子どもたち』監督・キャスト、原作紹介
映画『イサドラの子どもたち』基本情報
本作(タイトル) | イサドラの子どもたち/Les enfants d’Isadora/Isadora’s Children |
公開年 | 2019年 |
上映時間/再生時間 | 1時間24分 |
監督 | ダミアン・マニヴェル |
キャスト | アガト・ボニゼール、マノン・カルパンティ、エマリカ・リッツィ、エルザ・ウォリアストン |
音楽/主題歌 | ― |
主な受賞歴 | ・第72回ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞 |
制作会社/配給元 | ― |
映画『イサドラの子どもたち』原作紹介
脚本:ダミアン・マニヴェル、ジュリアン・デュードネ
映画『イサドラの子どもたち』関連作品~ダミアン・マニヴェル監督作品~
ダミアン・マニヴェルは、フランスの映画監督です。彼の作品は、日常の風景や人間関係を繊細に描き出すことで知られています。彼は、ダンスや音楽などの芸術表現を映画に取り入れることも特徴的で、今回紹介した映画『イサドラの子どもたち』も同様です。
彼の代表作としては、以下の映画が挙げられます。
ダミアン・マニヴェル監督作品
『犬を連れた女』(2011)・・・ジャン・ヴィゴ賞(2011年)受賞 『日曜日の朝』(2012)・・・カンヌ国際映画祭(2011年)批評家週間短編大賞 『若き詩人』(2014)・・・ロカルノ映画祭(2014年)特別大賞を受賞 『パーク』(2016)・・・ベルフォール国際映画祭およびノヴォシネマ国際映画祭(フランス)グランプリ、全州国際映画祭(韓国)作品賞 『泳ぎすぎた夜』(2017)・・・ヴェネチア国際映画祭に正式出品 『イサドラの子どもたち』(2019)・・・2019年ロカルノ国際映画祭で最優秀監督賞受賞←本記事で紹介 |
これらの映画には、共通する点がいくつかあります。
登場人物は、社会的な地位や名声を求めるのではなく、自分の内面や感情に向き合うことを重視しています。彼らは、孤独や不安、恋愛や友情などの複雑な感情を抱えながらも、自分らしく生きようとしています。
また、彼らは、自然や街並みなどの美しい風景に囲まれており、それが彼らの心情に影響を与えています。そして、ダンスや音楽などの芸術表現を通して、自分の感情を表現したり、他者とコミュニケーションしているのです。これらの要素が、マニヴェル監督の作品の魅力となっているのです。
制作秘話や役者秘話も紹介しましょう。
『犬を連れた女』では、主演のロイス・パティエールが実際に犬を飼っており、撮影中も犬と一緒に過ごしていました。また、彼女はダンサーでもあり、映画中で見せるダンスはすべて即興で行いました。
『日曜日の朝』では、主演のジュリアン・ペルソナズが実際にピアニストでもあり、映画中で弾くピアノはすべて本人による演奏のものです。また、彼はマニヴェル監督と親友であり、映画中で見せる友情はリアルなものです。
『若き詩人』では、主演のレミ・トレロールが実際に詩人でもあり、映画中で読む詩はすべて本人が書いたものです。また、彼はマニヴェル監督と同じ出身地であり、映画中で訪れる場所は彼らがよく行った場所でありました。
『パーク』では、主演のナオミ・アマルガンとマキシム・デュプイが実際に恋人同士でもあり、映画中で見せる恋愛は本物のようでした。また、彼らはダンサーですが、映画中で見せるダンスはすべて自分たちで考えたものだったそうです。
『泳ぎすぎた夜』では、主演のポール・ハミーが実際に水泳選手でもあり、映画中で見せる泳ぎはすべて本人の水泳技術である。また、彼はマニヴェル監督と同じ年齢であり、映画中で描かれる青春時代は彼らの共通の記憶と言えますね。
『泳ぎすぎた夜』(2017)
~解説・あらすじ~
『息を殺して』の五十嵐耕平と『若き詩人』のダミアン・マニヴェルが、冬の青森を舞台に共同監督で撮り上げた日仏合作映画。雪に覆われた小さな町の漁業市場で働く父親を持つ少年。ある日、彼は学校に向かわず、ある想いを胸に小さな冒険を始める。出典:TSUTAYA DISCAS
監督:五十嵐耕平&ダミアン・マニヴェル
出演:古川鳳羅、古川蛍姫、古川知里、古川 孝、工藤雄志
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映画『イサドラの子どもたち』関連作品
関連作として、『美しき仕事』(1999) 『真昼の不思議な物体』(2000) 『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(2011) 『ひかりの歌』(2017) 『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019)を取り上げます。
共通点や制作秘話、役者秘話、データー等を紹介します。
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『美しき仕事』(1999)
~解説~
『美しき仕事』は、クレアデニス監督のフランス映画で、ハーマンメルビルの1888年の小説「ビリーバッド」に基づいています。物語はジブチで設定され、主人公はフランス外人部隊の兵士です。
監督:クレール・ドニ
出演:ドニ・ラヴァン、グレゴワール・コラン、ミシェル・シュボール、ニコラ・デュヴォシェル
・セザール撮影賞 ・全米映画批評家協会賞 撮影賞
『美しき仕事』は、フランスのクレール・ドニ監督が手掛けた作品で、外人部隊に所属する男たちの生活と心理を描いたものです。主演はドニ・ラヴァンで、彼の身体性とエロチシズムが鮮烈に映し出されています。この映画は、ハーマン・メルヴィルの小説『ビリー・バッド』をモチーフにしており、ドニ監督はその小説を読んだことがないという秘話があります。また、この映画はカイエ・ドゥ・シネマ誌が選ぶ1990年代のベストテンで第1位に選ばれたこともあります 。
『真昼の不思議な物体』(2000)
〜解説~
『真昼の不思議な物体』は、アピチャッポンウィーラセタクンが監督デビューした、2000年のタイの独立した実験的ドキュメンタリー映画となっています。
監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン
『真昼の不思議な物体』は、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の長編デビュー作で、タイ各地を旅しながら出会った人々に物語の続きを創作してもらうというドキュメンタリーとフィクションの間を揺れ動く作品です。この映画は、タイ国内では上映されなかったことや、撮影中に監督が交通事故に遭ったことなどの秘話があります。また、この映画はカンヌ国際映画祭やトロント国際映画祭などで高い評価を受けました。
『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(2011)
~あらすじ~
「これはダンスか?演劇か?否。生きる、そのもの。」
独自の舞踊芸術で演劇とダンスを融合させ、舞踊界に新しい世界を確立した天才舞踊家ピナ・バウシュ。
09年に亡くなった彼女の人生そのものともいえるヴッパタール舞踊団の不朽の名作を捉えた映像を、
ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダースが悲願の映画化!出典:Amazon
監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:ピナ・バウシュ、ヴッパタール舞踊団のダンサーたち
『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』は、ドイツのヴィム・ヴェンダース監督が手掛けた3Dドキュメンタリーで、現代舞踊界の巨匠ピナ・バウシュと彼女が率いるブッパタール舞踏団の姿を捉えたものです。この映画は、ピナ・バウシュが亡くなる直前まで撮影されており、彼女の死後に完成したことや、撮影に使用された3Dカメラはジェームズ・キャメロンから借りたものだったことなどの秘話があります。また、この映画はアカデミー賞外国語映画賞にドイツ代表として出品されました。
『ひかりの歌』(2017)
映画『ひかりの歌』劇場用予告編
~あらすじ~
都内近郊に住む4人の女性、詩織、雪子、今日子、幸子は、それぞれ誰かを思う気持ちを抱えながら、それを伝えられずに日々の生活をつづけている。旅に出てしまう同僚、他界した父親、閉店が近いアルバイト先の仲間、長い年月行方知れずの夫のことを思いながら、彼女たちは次の一歩を踏みだしていく出典:『ひかりの歌』オフィシャルサイト
監督・脚本:杉田協士
出演:北村美岬、伊東茄那、笠島智、並木愛枝、廣末哲万、金子岳憲、松本勝、渡辺拓真
・第30回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門上映作品
『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019)
~解説~
2018年、岩手県陸前高田市。東日本大震災で津波に襲われる以前の街と震災後に造られた新しい街、そのどちらも知らない4人の若者が、陸前高田で行われるワークショップのためにやって来る。彼らは土地の人たちの話を聞き、対話を重ね、2031年の陸前高田に暮らす人々を描いた物語「二重のまち」を朗読する。出典:Yahoo!映画
監督:小森はるか、瀬尾夏美
出演:古田春花、米川幸リオン、坂井遥香、三浦碧至
映画『イサドラの子どもたち』口コミ(見どころ・感想)
映画『イサドラの子どもたち』口コミ(見どころ・感想)
ダンス映画の枠を超え一篇の詩のような聡明な魅力のある作品に仕上がっています。
~見どころ~
伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンが遺した創作ダンスを基に、フランスの俊英ダミアン・マニヴェル監督が映画化し、第72回ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した作品です。
イサドラ・ダンカンの遺したダンス「母」から生まれた、3つの喪失と再生の物語で、彼女の抱えた狂おしい愛が4人の女性たちの身体を通して連動し、伝播していく喪失と再生が描かれています。
悲しくも崇高なストーリーが、それぞれの物語形式と情感溢れる描き方によって繋がっていき、ロシアの作曲家アレクサンドル・スクリャービンの美しいメロでディと共に心に響き渡ります。
その先鋭的といえる撮影手法は、コンテンポラリーダンサーとして活躍したダミアン・マニヴェル監督だから可能にできたもので、すでにダンス映画の枠を超え一篇の詩のような聡明な魅力のある作品に仕上がっています。
~感想~
内容が3話で構成されたオムニバス形式になっていますが、あまり詳しく状況説明をしないので、3話までそのことに気が付かない方がいるかもしれません。
それぞれの話に魅力があって、人によって気に入った話が分かれると思いますが、個人的には、1話目の内容が一番見応えがあるように感じました。
フランス語の美しい響きが心地よく、日常とイサドラ・ダンカンのダンスを再現することの間を行き来していきます。
ダンスというものが、まるで音楽でいう楽譜のような、ああいった記号で表しているということを初めて知り驚きました。
ダンスの再現が全て完成し、スタジオ内で音楽とともに一人踊る場面は、少しずつ体の中で情熱の波が押し寄せてくる感じで、本当に感動しました。また作品全体を通して映像の色味がとても綺麗でした。
映画『イサドラの子どもたち』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | ― | 5.9 | 4.0 | 3.7 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? ・Yahoo!運営 |
※本作品の評価情報は2023年10月2日時点のものです。
映画『イサドラの子どもたち』まとめ
映画『イサドラの子どもたち』動画が見れるサイトは?
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