・『リトル・ダンサー』(2000)は、スティーブン・ダルドリーの長編映画第1作目。
・『リトル・ダンサー』劇場公開時キャッチコピー:「僕がバレエ・ダンサーを夢見てはいけないの?」
・少年ビリーの出演条件に「イギリス北東部の訛りを持つ、ダンスが得意な少年」があり、約2,000人の候補からジェイミー・ベルが選ばれた。
・少年ビリーを演じたジェイミー・ベルは、英国アカデミー賞とロンドン批評家協会賞の主演男優賞を受賞した。
・関連作: 『遠い空の向こうに』(1999) 『フラガール』(2006) 『ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー』(2014) 『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』(2018)
・関連作品 ~ミュージカルを観てみる~: 『シカゴ』(2002) 『キンキーブーツ』(2005) 『 マンマ・ミーア!』(2008) 『 レ・ミゼラブル』(2012)
映画『リトル・ダンサー』あらすじ・動画
映画『リトル・ダンサー』あらすじ
~あらすじ~
984年、イギリス北部の炭坑町。11歳のビリーは炭坑労働者のパパと兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。ふとしたことからレッスンに飛び入りしたビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。教室の先生であるウィルキンソン夫人もビリーに特別な才能を見出した。それからというものビリーはバレエに夢中になるのだが……。出典:TSUTAYA DISCAS
映画『リトル・ダンサー』予告動画
『リトル・ダンサー』予告編
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映画『リトル・ダンサー』監督・キャスト、原作紹介
映画『リトル・ダンサー』基本情報
本作(タイトル) | リトル・ダンサー/Billy Elliot |
公開年 | 2000年 |
上映時間/再生時間 | 1時間51分 |
監督 | スティーヴン・ダルドリー |
キャスト | ビリー・・・ジェイミー・ベル ビリーの父親・・・ゲイリー・ルイス ウィルキンソン先生・・・ジュリー・ウォルターズ 指導教師・・・イモージェン・クレア |
音楽 | スティーヴン・ウォーベック バレエ音楽「白鳥の湖」より ピョートル・チャイコフスキー |
主な受賞歴 | ・第54回英国アカデミー賞(2000年)英国作品賞 ・第25回日本アカデミー賞(2002年)最優秀外国作品賞 |
制作会社/配給元 | BBCフィルムズ、タイガー・アスペクト・ピクチャーズ、スタジオカナル、WT2プロダクションズ/BBCフィルムズ、 角川ヘラルド映画 |
映画『リトル・ダンサー』原作紹介
脚本:リー・ホール
映画『リトル・ダンサー』関連作品
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『遠い空の向こうに』(1999)
~解説・あらすじ~
のちにNASAのロケット・エンジニアになったホーマー・ヒッカムの自伝を基に、「ジュマンジ」のジョー・ジョンストン監督がロケットへの夢に賭けた若者たちの挑戦を描いたドラマ。1957年10月、ソ連が人類初の人工衛星スプートニクの打ち上げに成功した。ウエスト・ヴァージニア州の炭坑の町コールウッドで、その美しい軌跡を見ていた青年ホーマーは、自らの手でロケットを打ち上げたいと思い、級友3人とともに本格的なロケットづくりにとりかかった。出典:TSUTAYA DISCAS
監督:ジョー・ジョンストン
出演:ジェイク・ギレンホール、クリス・クーパー、クリス・オーウェン、ローラ・ダン
『遠い空の向こうに』は、NASAの技術者となったホーマー・ヒッカムの自伝を映画化した作品です。ヒッカムは、映画の中でロケットを作る少年ビリー・ディクソンという名前に変えられました。彼は、実際には4人ではなく12人の仲間とロケットを作り、国際科学フェアで優勝しました。映画では、ビリーの父親が炭鉱夫として働いていますが、実際にはヒッカムの父親は炭鉱の管理職でした。
『フラガール』(2006)
監督:李相日
出演:松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、池津祥子
『ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー』(2014)
~あらすじ~
1984年、ストライキに揺れるイギリスの炭鉱町。11歳の少年ビリー・エリオットは、炭鉱夫の父と兄、そして祖母と4人で暮らしている。生活は決して豊かではない。
まだ母の面影を追う息子に、父は強い人間になって欲しいとボクシング教室に通わせるが、なかなか上達しない。
そんなある日、偶然目にしたクラシック・バレエに興味を持ったビリーは、猛反対する父に内緒でバレエを習うようになる。
彼の素質を見抜いたウィルキンソン先生の指導で、彼はどんどん上達していく。「ロイヤル・バレエ団で踊りたい」…息子の才能と夢を知った父は彼のために一大決心をする―。出典:Amazon
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:エリオット・ハンナ、ラシー・ヘンズホール、デカ・ウォームズリー、ザーク・アトキンソン、リアム・ムーア
『ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー』は、2000年に公開された映画『ビリー・エリオット』をミュージカル化した作品です。このミュージカルは2005年からロンドンで上演されており、日本でも2017年から上演されています。この作品では、ビリー役を演じる少年たちが厳しいオーディションを経て選ばれており、バレエだけでなく歌や演技もこなさなければなりません。また、この作品ではビリーの父親や兄弟がストライキに参加しているシーンがありますが、これは1984年から1985年にかけて起きたイギリスの炭鉱労働者のストライキを反映しています。
『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』(2018)
~あらすじ~
ニューヨーク、ブルックリンの海辺の小さな街、レッドフック。
レコードショップを営む元バンドマンの父フランクと、将来の夢のためにLAの医大を目指す娘サム。
二人で作った曲を音楽ストリーミングサービス・Spotifyにアップしたことから、思いがけずフランクの夢が膨らむことになるのだが……
やがて二人に訪れる、新たな一歩のための人生の決断。出典:Amazon
監督:ブレット・ヘイリー
出演:ニック・オファーマン、カーシー・クレモンズ、テッド・ダンソン、サッシャ・レイン、ブライス・ダナー
『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』は、レコードショップを閉めることになった元バンドマンの父と医大を目指す娘の音楽活動を描いた作品です。
この映画では、父娘が作った曲がSpotifyで人気になるという展開がありますが、これは実際に起こったことを元にしています。監督のブレット・ヘイリーは、自分の友人であるマーク・バシュというミュージシャンがSpotifyでヒットしたことに感銘を受けて、この映画のアイデアを思いついたそうです。
また、この映画では父娘が演奏する曲がオリジナル曲として作られており、役者たちも実際に歌っています。特に娘役のキアラ・セトルは、『グレイテスト・ショーマン』でアカデミー賞にノミネートされた歌手でもあります。
映画『リトル・ダンサー』関連作品 ~ミュージカルを観てみる~
ここでは、映画『シカゴ』(2002)『キンキーブーツ』(2005)『 マンマ・ミーア!』(2008)『 レ・ミゼラブル』(2012)を紹介します。
共通しているのは、ミュージカル映画であり、舞台作品の映画化であるという点が挙げられます。
『シカゴ』は、1975年にブロードウェイで初演されたミュージカルを、2002年に映画化した作品で、映画は6つのアカデミー賞を受賞しました。その中には主演女優賞と助演女優賞が同時に受賞されたという珍しいケースが含まれています。
『キンキーブーツ』は、2005年に公開されたイギリスのコメディ映画で、実話を基にしています。靴工場を継いだチャーリーとドラァグクイーンのローラが、セクシーなブーツを作ることで絆を深めていく物語です。
主演のチャーリー役はジョエル・エドガートン、ローラ役はキウェテル・イジョフォーが演じました。イジョフォーはローラ役のために歌やダンスのレッスンを受けたそうです。この映画は後にブロードウェイやウエストエンドでミュージカル化されました。
『マンマ・ミーア!』は、1970年代から1980年代にかけて活躍したスウェーデンのポップグループABBAの楽曲を使ったミュージカルを、2008年に映画化した作品です。
メリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン、コリン・ファースらが出演しました。ストリープはこの映画で自ら歌声を披露しましたが、その際には声帯出血を起こしてしまったというエピソードがあります。
『レ・ミゼラブル』は、1862年に発表されたヴィクトル・ユーゴーの同名小説を原作とするミュージカルを、2012年に映画化した作品です。
ヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ、ラッセル・クロウらが出演しました。この映画では撮影中に生歌を歌うという難易度の高い手法が採用されましたが、それによって感情的な演技が可能になりました。
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『シカゴ』(2002)
~あらすじ~
1920年代のシカゴ。スターを夢見るロキシーは、キャバレーの専属歌手ヴェルマのステージを羨望の眼差しで見入っていた。そんなロキシーはある日、ショーに売り込むとの約束を守らなかった愛人と諍いを起こし、ついに彼を撃ち殺してしまう。そして逮捕され留置所に送られたロキシーは、驚くことにあのヴェルマと出会った。彼女は不倫した夫と妹を殺した罪に問われていた。しかし、マスコミ操作に長けた辣腕弁護士ビリーのおかげで、巷では一躍スター扱い。ロキシーも同じ手段でヴェルマ以上の注目を浴びようとビリーを雇うのだが…。出典:TSUTAYA DISCAS
監督:ロブ・マーシャル
出演:レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、リチャード・ギア、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
・第75回アカデミー賞(2003年)作品賞/助演女優賞/美術賞音響賞(録音賞)/編集賞/衣装デザイン賞
・第60回ゴールデングローブ賞(2003年)作品賞(ミュージカル・コメディ部門)/主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)/主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
『キンキーブーツ』(2005)
~解説・あらすじ~
父親の急死で倒産目前の靴工場を相続した優柔不断な男が、ひょんなことからドラッグクイーンと二人三脚で工場の再生に奮闘する姿を描いた英国産ハートフル・コメディ。田舎町ノーサンプトンの伝統ある靴工場の跡取り息子チャーリー・プライス。優柔不断な彼は、婚約者のロンドン転勤を機に、田舎を飛び出して羽を伸ばそうと考えていた。ところが、ロンドンに到着早々、父親の訃報が届く。あまりにも突然に工場を引き継ぐこととなったチャーリーだったが、工場の実情は倒産寸前と判明、嫌々ながらも従業員の首切りを開始するのだったが…。出典:TSUTAYA DISCAS
監督:ジュリアン・ジャロルド
出演:ジョエル・エドガートン、キウェテル・イジョフォー、サラ=ジェーン・ポッツ、ジェマイマ・ルーパー
『 マンマ・ミーア!』(2008)
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ、アマンダ・セイフライド、ピアーズ・ブロスナン、コリン・ファース
『 レ・ミゼラブル』(2012)
~あらすじ~
ジャン・バルジャンは、パンを盗んだ罪で19年間服役した後、仮出獄するが、生活に行き詰まり、再び盗みを働いてしまう。
その罪を見逃し赦してくれた司教の真心に触れた彼は、身も心も生まれ変わろうと決意し、過去を捨て、市長となるまでの人物になった。
そんな折、不思議な運命の糸で結ばれた女性ファンテーヌと出会い、彼女から愛娘コゼットの未来を託されたバルジャンは、ジャベールの追跡をかわしてパリに逃亡。
彼女に限りない愛を注ぎ、父親として美しい娘に育てあげる。
しかし、パリの下町で革命を志す学生たちが蜂起する事件が勃発。
誰もが激動の波に呑まれていく…出典:Amazon
監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、エディ・レッドメイン
・第85回アカデミー賞(2013年)
助演女優賞/音響賞(録音賞)/メイク・ヘアスタイリング賞
・第70回ゴールデングローブ賞(2013年)作品賞(ミュージカル・コメディ部門)/主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)/助演女優賞
・第37回日本アカデミー賞(2014年)最優秀外国作品賞 ほか多数受賞
映画『リトル・ダンサー』口コミ(見どころ・感想)
映画『リトル・ダンサー』口コミ(見どころ・感想)
夢に向かって必死にもがき挑戦したことのある人ならば・・・。
80年代、炭鉱の町で暮らす少年がバレエに夢中になり、バレエの道へ突き進んでいく青春ストーリーです。
バレエに興味を持つ男の子はこの主人公の少年ビリーくらいで、頭の堅そうな父親にはボクシングを習いに行っているように見せて、実はバレエを習いに行くほど、バレエに魅せられていきます。ビリーはメキメキバレエの才能を発揮し、先生からも期待を受けるようになっていきます。バレエの名門学校を受験することで父親にバレエをしている事実を知られてしまい反対されます。
ですが、ビリーの躍りを目の前で見た父親が息子の才能に感動して心動かされ、応援者に変わり必死に息子のために行動していく姿に、涙が止まらないほどの感動を感じさせられます。
夢に向かって必死にもがき挑戦したことのある人ならば、感じたことのある「共感」を得る物語りになっています。
~感想~
夢中になって頑張れることがあって、夢を持ち、夢中に突き進んでいくほどの情熱を持っている主人公ビリーがとても羨ましかったです。
こんなにもがき苦しみながらも、楽しんでバレエをやっているビリーがキラキラ輝いていました。
昔の価値観を持っているような堅そうな父親に、内緒でバレエを習いにいく姿が健気で観ていて応援したくなります。
ですが、父親にバレエをしていることがバレてしまい、自身が夢中になり情熱を注いでいるバレエに理解を得るために、感情を剥き出しにだした渾身のダンスを披露します。
それを見た瞬間、心から感動し息子の夢を応援する協力者に変わった父親の愛に、大きな感動をもらえました。
ラストの白鳥の湖の舞台のシーンには涙が止まりませんでした。
大きな見どころというか、感動ポイントは、ビリーを取り巻く大人たちのドラマです。
この作品の大きな見どころというか、感動ポイントは、ビリーを取り巻く大人たちのドラマです。
特にビリーの父親が、ビリーのためにある大きな決断をするところ、そしてそれに続くビリーの兄と父親の会話の場面が泣かせます。
バレエの先生であるウィルキンソン先生を演じたジュリー・ウォルターズの抑制のきいた、しかし人間味を感じさせる演技もみどころです。バレエを習う少年の映画なのでバレエのレッスンシーンもところどころに出てきますが、一番のみどころはビリーがウィルキンソン先生と体育館で自由に踊る場面です。踊ることの純粋な楽しさを伝えてくれる躍動的なダンスです。
そしてバレエ学校の入学試験での審査員の質問に対するビリーの答えと、その答えを聞いた審査員の表情も、「踊りの才能とは何であるか」を考えさせてくれるとても印象的なシーンです。
またほんの短いシーンですが、イギリスが生んだ世界的バレエダンサーであるアダム・クーパーが出演しているのもバレエファンには見逃せないポイントです。
~感想~
まずひとつ難点を言うと、バレエ映画だと思って見た人は、意外とバレエのシーンが少なくてがっかりするだろうという点です。
個人的にはもう少しバレエを見せるシーンがあってくれたら嬉しかったですが、バレエ映画というよりもヒューマンドラマだと思って見ると、よいのだと思います。
そのヒューマンドラマの部分はリアリティがあり、特にビリーを取り巻く大人たちがとてもよく描かれていました。
ウィルキンソン先生、ビリーの父親、兄、みな閉塞的な社会状況の中であがきながら暮らしていて、私は年のせいかビリーよりも彼らに感情移入しながら見てしまいました。
特にビリーの父親は、頑固そうに見えるけれども素晴らしい親だと思います。
ビリーを演じたジェイミー・ベルの演技とダンスも良かったです。
先生と自由にめちゃくちゃなダンスを踊るシーンといい、父親の前で無言で踊るシーンといい、粗削りながらも「この少年はすごい才能があるのだ」と納得させるだけの熱さがありました。
この映画は最近舞台ミュージカル化もされているそうなので、そちらもいつか見てみたいと思います。
映画『リトル・ダンサー』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 7.82 | 7.7 | 4.2 | 4.43 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? ・Yahoo!運営 |
※本作品の評価情報は2023年8月6日時点のものです。
映画『リトル・ダンサー』まとめ
映画『リトル・ダンサー』エンタメのまとめ
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