・『ライムライト』(1952)はチャールズ・チャップリンが監督、主演、脚本さらに名曲まで作った晩年の作品。
・『ライムライト』は、かつての人気の道化師と、生きる希望を失った若いバレリーナの交流を描いたドラマである。
・『ライムライト』は、チャップリンのライバルのバスター・キートンが、本作で初めて共演した。また長編映画として素顔を出した作品、政府情勢によりアメリカで最後に制作された作品でもある。
・『ライムライト』オープニングから流れる「テリーのテーマ」は名曲。
・格言:” Life is a desire, not a meaning. Desire is the theme of all life! “「バラは美しくありたくて咲いているのではない。ただ咲きたいがために咲いているのだ。だからこそ美しいのだ」
・チャールズ・チャップリン関連作:『街の灯』(1931)『モダン・タイムス』(1936)『独裁者』(1940)
映画『ライムライト』あらすじ・動画
映画『ライムライト』あらすじ
~あらすじ~
人生への絶望から自殺を図った踊り子テリーを救った老道化師カルベロは、愛に溢れた笑顔をもって彼女を元気づけた。今の彼には、かつての栄光はなく、生活も楽ではなかったが、何故かこの少女を見捨てることはしのびなかったのだ。大切にしているバイオリンさえも質に入れ、彼女の回復を祈るカルベロ。そして彼はそれまで気乗りしなかった舞台にも立つ決心をするが……。出典:TSUTAYA DISCAS
映画『ライムライト』予告動画
ライムライト 予告編 Limelight Trailer
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映画『ライムライト』監督・キャスト、原作紹介
映画『ライムライト』基本情報
本作(タイトル) | ライムライト/Limelight |
公開年 | 1952年 |
上映時間/再生時間 | 2時間17分 |
監督 | チャールズ・チャップリン |
キャスト | カルヴェロ・・・チャールズ・チャップリン テレーザ“テリー”・アンブローズ・・・クレア・ブルーム ポスタント・・・ナイジェル・ブルース カルヴェロの相棒・・・バスター・キートン ネヴィル・・・シドニー・チャップリン ダンサー・・・アンドレ・エグレフスキー ダンサー・・・メリッサ・ヘイドン テレーザの医師・・・ウィーラー・ドライデン ストリート・ミュージシャン・・・ロイヤル・アンダーウッド オープニング・シーンの少女・・・ジェラルディン・チャップリン オープニング・シーンの少女・・・ジョセフィン・チャップリン オープニング・シーンの少年・・・マイケル・チャップリン ミュージック・ホールのパトロン・・・ハリー・クロッカー ミセス・パーカー・・・エドナ・パーヴィアンス 医師・・・レオナード・ムーディー |
音楽・主題歌 | チャールズ・チャップリン 主題歌:「テリーのテーマ(エタナリー)」 |
主な受賞歴 | ・第45回アカデミー賞(1973年)作曲賞(歌曲・編曲賞) |
制作会社/配給元 | Celebrated Productions/ユナイテッド・アーティスツ、松竹 |
映画『ライムライト』原作紹介
脚本:チャールズ・チャップリン
映画『ライムライト』関連作品
チャールズ・チャップリンといえば、世界的に有名なコメディアンであり、映画監督でもあります。彼はサイレント映画の時代からトーキーの時代にかけて、多くの名作を生み出しました。その中でも、『街の灯』(1931)『モダン・タイムス』(1936)『独裁者』(1940)という3本の映画は、彼の代表作として高く評価されています。
これらの映画には、どのような共通点や制作秘話、役者秘話、データがあるのでしょうか?
チャールズ・チャップリンの傑作3本について、詳しくご紹介します。
まず、共通点として挙げられるのは、チャールズ・チャップリンが主演と監督を兼任していることです。
彼は自分の演じるキャラクターを自分で作り上げることにこだわり、脚本や音楽も自分で手がけました。
また、彼は自分の映画に社会的なメッセージを込めることも特徴です。
『街の灯』では、貧しい花売り娘と恋に落ちる放浪者の姿を通して、人間の尊厳や愛を描きました。『モダン・タイムス』では、工業化や資本主義に翻弄される労働者の姿を通して、社会の不条理や不平等を風刺しました。『独裁者』では、ナチスドイツの独裁者ヒトラーをパロディ化し、ファシズムや戦争に対する批判と平和への訴えを表現しました。
次に、制作秘話です。
チャールズ・チャップリンがサイレント映画からトーキーへの移行に抵抗したことです。彼はサイレント映画の魅力や表現力を信じており、トーキーが普及した後も自分の映画に音声を入れることを拒否しました。
『街の灯』は1929年に公開されましたが、すでにトーキーが主流になっていた時代でした。しかし、チャールズ・チャップリンはサイレント映画として制作しました。ただし、音楽や効果音は自分で作り、映画館で生演奏するように指示しました。『モダン・タイムス』は1936年に公開されましたが、これもサイレント映画として制作されました。ただし、一部に音声が入っており、特にチャールズ・チャップリンが歌うシーンは有名です。この歌は彼が初めて声を出した映画シーンであり、意味不明な言葉で歌っています。『独裁者』は1940年に公開されましたが、これは彼が初めてトーキーとして制作した映画です。しかし、これもサイレント映画風の演出が多く見られます。特に最後のスピーチシーンは有名であり、チャールズ・チャップリンが自分の考えを率直に語っています。
今回紹介している『ライムライト』(1952)では、喜劇役者として見向きもされなくなってしまったのを表すため、ギャグがとことん滑ってる様が居た堪れなく残酷です。
チャップリンは実際に60歳を超えて、アメリカで「赤狩り」という辛い経験をしており、『ライムライト』もまた自身を投影しているようにも見えます。それはまた、晩年のチャップリン自身を彷彿とさせる傑作でもあります。
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『街の灯』(1931)
監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、バージニア・チェリル、フローレンス・リー、ハリー・マイアーズ
『モダン・タイムス』(1936)
~あらすじ~
チャールズ・チャップリンが機械文明を痛烈に風刺した代表作。舞台は機械化を背景に失業者が街に溢れていた1930年代のアメリカ。ひとりの職工がひょんなことから投獄される。その後、彼は出所するが、刑務所での“豊かな”生活が恋しくなり…。出典:Amazon
監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダート、ヘンリー・バーグマン、アラン・ガルシア
『独裁者』(1940)
~あらすじ~
チャップリンが一人二役に挑戦、ヒトラーを戯画化しヒューマニズムを謳い上げた問題作。記憶を失ったひとりの理髪師は、軍の迫害を逃れながらも何とか生き抜いていた。そんなある日、彼は自分と瓜ふたつの独裁者・ヒトラーに間違えられてしまう。出典:Amazon
監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダート、ジャック・オーキー、レジナルド・ガーディナー
映画『ライムライト』口コミ(見どころ・感想)
映画『ライムライト』口コミ(見どころ・感想)
「テリーのテーマ」を始めとする劇中音楽はチャップリンの作曲によるものだそうです。
チャップリンの「ライムライト」と言えば、映画と同じかそれ以上に「テリーのテーマ」という曲が有名ですが、この曲がやはり一番の魅力というか、印象に残る部分だと思います。チャップリンは多才な人で音楽の才能もあり、この「テリーのテーマ」を始めとする劇中音楽は彼自身の作曲によるものだそうです。この甘美でありながらどこか寂しさを感じさせる「テリーのテーマ」は映画のラストシーンで印象的に演奏されます。
このラストシーンがまたやるせなく、しかし同時に不思議と幸福感にも満ちていて、チャップリン作品ならではの、心に痛くも美しいシーンとなっています。
また当時の三大喜劇王といえばチャップリンと、ハロルド・ロイド、そしてバスター・キートンですが、このバスター・キートンがチャップリン演じるコメディアンのカルヴェロの相棒役として出演しており、二人の喜劇王の共演が見られるのも見どころです。
~感想~
バレリーナのテリーが自分を救ってくれたカルヴェロに寄せる想いと、彼女を愛するからこそその気持ちに答えられないカルヴェロの想いが描かれた映画ですが、この関係が本当に切なく、胸を打ちます。
自分が人生経験を積むとともに、これから伸びゆく若い才能のために身を引こうとする老いたカルヴェロの気持ちが理解できるようになり、ラストシーンが見ていて本当に心に突き刺さります。
これはバレリーナと芸人の物語なので、舞台に立つことの厳しさも描かれていて、そういった芸術に関わる人には心に響く場面が多いだろうと思います。
また舞台芸術に関りは無くても、自分の甘えを叱咤されているように感じるシーンがあり、これが一番心に残っているシーンです。
二人の喜劇王チャップリンとキートンのコメディーのシーンについては、少々もっさりし過ぎていて正直あまり笑えなかったのですが、それはカルヴェロが盛りを過ぎた落ち目の芸人だということでわざとそう演じているのかもしれません。もしそうだとしたらすごいと思いました。
そしてこの映画はなんといってもテーマ曲がよいです。明るく甘美なメロディでありながら、聴いているとなぜか涙が出るような曲です。
それはこの曲を聴くと、希望と悲劇、去り行く者と前へ進む者、といった対比が描かれた美しいラストシーンが思い起こされるからだと思います。
チャップリンは、日本の俳優・植木等さんに似ていて、植木さんのように温かく包み込んでくれるように思えましたね。
見どころは、主人公のカルベロが「どのような出会いをしたのか」「カルベロがその人に何をしていったのか」です。それから、このカルベロをコメディアンのチャールズ・チャップリンが演じているのも見どころです。
映画の中で実際に、チャップリンがコメディアンを演じていて、チャップリンが舞台に立って、公演をしているのです。また、コメディアンのバスター・キートンも出演しており、公演の中でチャップリンさんと共演しているのも注目したいところです。
映画では珍しく、白黒の時代でチャップリンさんがイギリス人にも関わらず、アメリカで制作していて、これが彼にとって最後のVになっています。
~感想~
この映画をテレビで見ました。
チャップリンさんの名前は知っていてもチャップリンさんの「演技」というものは初めて見ました。
映画の中のチャップリンは、日本の俳優・植木等さんに似ていて、植木さんのように温かく包み込んでくれるように思えましたね。
また、主人公のカルベロは「酒浸りでどうしようもない人なのかな」なんてと思っていましたが、人間としてはよくできた人だと思いました。
カルベロは、バレリーナのテレーズのことが好きだったと思います。
カルベロはコメディアンとしてはまだまだやれる人なのに、酒が無いとだめな不器用な人にも見えました。
この映画は1952年の上映で、この頃アメリカは朝鮮戦争をしていましたが、経済的に余裕のある国だったということも、映画から伺えました。
映画『ライムライト』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 8.02 | 8.1 | 4.0 | 4.15 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? ・Yahoo!運営 |
※本作品の評価情報は20223年12月13日時点のものです。
映画『ライムライト』まとめ
映画『ライムライト』エンタメのまとめ
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