・『有りがたうさん』(1936)の原作は、川端康成の短編小説「有難う」から。清水宏監督の日本映画で、英題はMr.Thank You。運転手の有りがたうさんを演じているのは、上原謙。
・舞台は伊豆の山中を走るバス・・・。運転手の有りがたうさんと乗客たち、そして道行く人々の交流を描いた乗り合いバスのロードムービー。
・改めて「ありがとう」って響きが良い言葉だと思うのではないだろうか。
・清水宏監督関連作:『風の中の子供』(1937)『按摩と女』(1938)『簪(かんざし)』(1941)
目次
映画『有りがたうさん』
~あらすじ~
南伊豆のとある港町。一台の乗り合いバスが待合室の前に止まっている。美しい娘を連れた老母が乗り込み、淋しそうに運転手に言う。「有りがとうさんに乗せて行って貰うなら、この娘も幸せです…」。貧しい老母は遠くの町に娘を売りに行くのだ。そして、いわくありげな黒襟の娼婦、娘を鄙猥な目つきで見る保険の勧誘員らを乗せてバスが走り出す。時折、娘の視線が運転手の背中に止まる。娘は以前から運転手に好意を寄せていた。
バスが馬車に追いつくと、道端に寄った馬車の横を「有難う」と運転手が窓から顔を出しながらすり抜ける。また、荷車が横に寄る。「有難う」。だから人々はこの丁寧な運転手を“有りがたうさん"と呼ぶ。
バスは様々な人生を乗せ、様々な人生とすれ違って走っていく・・・。出典:Amazon
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映画『有りがたうさん』予告動画
Mr Thank You (1936)
映画『有りがたうさん』配信状況
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映画『有りがたうさん』監督・キャスト、原作紹介
映画『有りがたうさん』基本情報
本作(タイトル) | 清水宏/Mr Thank You |
公開年 | 1936年 |
上映時間/再生時間 | 1時間18分 |
監督 | 清水宏 |
キャスト | 有りがたうさん・・・上原謙 髭の紳士・・・石山龍児 黒襟の女・・・桑野通子 売られゆく娘・・・築地まゆみ その母親・・・二葉かほる 行商人・・・仲英之助 東京帰りの村人・・・河村黎吉 東京帰りの娘・・・忍節子 旅芸人・・・水戸光子 旅役者・・・浪花友子 旅役者・・・爆弾小僧 小学生・・・葉山正雄 茶店の婆さん・・・高松栄子 新婚の夫・・・小倉繁 |
音楽 | 堀内敬三 |
主な受賞歴 | ― |
制作会社/配給元 | 松竹キネマ/松竹キネマ |
映画『有りがたうさん』原作紹介
原作:「有難う」 川端康成
脚本:清水宏
映画『有りがたうさん』関連作品 ~清水宏監督作品〜
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『風の中の子供』(1937)
~あらすじ~
善太と三平の兄弟は、自然の中で楽しい夏休みを過ごしていたが、父親が私文書偽造の嫌疑で警察に連れて行かれ、家族は苦境に陥る。家計を支える為、母親は働きに出る事になり、まだ幼く手のかかる三平は遠くの叔父の家に預けるられる。
家族と離れ田舎での冒険に満ちた一週間を送る三平。手を焼いた叔母は母親の許へ帰すことにした。家財まで差し押さえられるという悲嘆のどん底にも関わらず、兄弟が明るく仲良く母親を励まし合う中で、父親の嫌疑がはれ、一家に明るい日々が甦る。出典:Amazon
監督:清水宏
出演:河村黎吉、吉川満子、坂本武、岡村文子、笠智衆
『按摩と女』(1938)
~あらすじ~
名物按摩の徳市・福市のふたりが新緑を連れて山の温泉場にやって来た。ふたりは盲人でありながらも驚くべきカンの持ち主。先を行く子供の人数や、男か女か、果ては職業までも言い当ててしまうというのだ。
ある日、徳市は温泉場で東京から来た女に呼ばれる。どこか陰があるこの女から、徳市は何かを怖れている気持ちを感じる。そんな彼女に徳市は次第に惹かれていった。
しかし、恋をしたことから徳市はその鋭いカンを鈍らせてしまう。一方、女は別の宿に泊まっている少年と出会い、そしてその少年のおじさんという男と交流をもつようになる。そんな様子が徳市はおもしろくなく…。
その頃、周辺の旅館で次々と盗難事件が起こる。徳市は女が犯人だと思い込み、かくまおうとするが…。出典:Amazon
監督:清水宏
出演:高峰三枝子、徳大寺伸、日守新一、爆弾小僧、佐分利信
『簪(かんざし)』(1941)
~あらすじ~
ある夏。東京の女である恵美とお菊は身延山への参詣をすませ、その夜下部温泉の宿に泊まった。
その宿には学者の片田江や足の不自由な戦傷帰還兵・納村が逗留していた。
ある朝、納村が風呂に落ちていた簪(かんざし)が足に刺さり負傷してしまう。翌日、その簪の落とし主から「簪を探してほしい」との手紙が届き、主人は納村に詫びに来るよう返事を出した。
その簪の落とし主は恵美であった。わざわざ東京から詫びに来た恵美に対し、納村はすっかり恐縮してしまう。その後も東京に帰らず、納村の歩行訓練を手伝うなどして、逗留客たちと交流する恵美。じつは彼女は妾の身分であり、その生活から抜け出したいと考えていた…。出典:Amazon
監督:清水宏
出演:田中絹代、笠智衆、川崎弘子、斎藤達雄、日守新一
映画『有りがたうさん』口コミ(見どころ・感想)
映画『有りがたうさん』口コミ(見どころ・感想)

注目ポイントは、バスで出会った少女にありがとうさんと黒襟の女が大胆な優しさをみせます。
まず第一の見どころは主人公の上原謙さんが演じる、ありがとうさんの容姿の美しさです。
まるでギリシャ彫刻のような美男子で、公開当時の世の女性たちは上原さんを見るだけで幸せな気持ちになったのではないでしょうか。
上原さんが演じたのはいつも笑顔を絶やさず、時には町へのお使いも引き受けてくれる親切なバスの運転手、いつも横を横切るときにはありがとうの挨拶を欠かさないとくれば、人気者にならないわけがありません。そんなありがとうさんは理不尽な客に出会っても、何も言わず仕事を続けます。
そんなありがとうさんの心の声を代弁しているのが、桑野通子さん演じる「黒襟の女」です。
乱暴な運転をしている車に道を譲っても何も反応がなかった時、ありがとうさんの表情がかすかに変わります。
それに合わせて「例ぐらい言っていけばいいのに、畜生。」とつぶやきます。
そんなシーンがいくつかあるのですが、そのタイミングが息ぴったりでおかしいので注目してみてください。
バスで旅をする乗客たちの会話は社会情勢を嘆いたものが多いです。
会話の重さとありがとうさんのまぶしさの対比で、ありがとうさんが周囲にどれだけしたしまれているのかが伝わってきます。
物語としての注目ポイントは、バスで出会った少女にありがとうさんと黒襟の女が大胆な優しさをみせます。
それによってやや重苦しかった映画の雰囲気が明るくなり見ている者にさっぱりとした余韻を残してくれるので最後までじっくり楽しんでください。
黒襟の女を演じた桑野通子さんは当時唯一無二のモダンなスタイルと温かいキャラクターで、女性の支持を得ていた大スターです。
戦後すぐになくなってしまったため、現在話題になることはほとんどない、素晴らしい女優さんの演技がたっぷり楽しめる映画としても非常に貴重な作品となっています。
~感想~
まずは、セリフがゆっくり過ぎて聞き取りにくい、映像の保存状況がよくないなどのマイナスポイントに目につきますが、それを補って余りある魅力をかんじました。
みんななんだか辛そうだけど、人との出会いを大切にしているのがよく分かります。
「またどっかで会おう」、「日本のどっかでね」なんていう会話は、今のバスでは成立しないなと改めて感じました。
キャストに関しては若い上原謙さんの素朴な演技もいいけど、桑野道子さんの黒襟の女は本当にいい女だと思います。
特に「売られゆく娘」から下衆な男を守るためにきっぱりと釘を刺すところは本当に格好良かった。ラストに登場しないところが逆に存在感を大きく見せているんですよね。
この作品で桑野さんのファンになりました。
映画『有りがたうさん』評価は?
評価サイト | みんなのシネマ(10点満点) | IMDb (10点満点) | Filmarks (5点満点) | Yahoo!映画 (5点満点) |
点数 | 7.56 | 7.4 | 4.0 | 3.9 |
評価サイトの特徴 | ・映画情報/上映中の映画に! ・評論家コラムや、監督やキャストへのインタビュー記事多い | ・海外オンラインデータベース ・Amazon運営 | ・急成長中! SNSシェア強し ・過去作品、評価も厳しめ!? | ・最初に見る。評価甘めかな!? ・Yahoo!運営 |
※本作品の評価情報は2022年6月18日時点のものです。
まとめ
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