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POINT:
・『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)は、ダニエル・クワンとダニエル・シャイナート監督を務めた。
・『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は主人公エヴリンが別宇宙の夫から全宇宙の運命を託され、マルチバースの脅威と戦う。異なる選択をした別宇宙の自分たちとの交流を通じて、宇宙を救うストーリー。
・『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のテーマは「マルチバース」。異なる選択が同時に存在し、主人公が異なる宇宙の自分たちから力を得て物語が展開する。
・『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、第95回アカデミー賞で11部門にノミネートされ、7部門で受賞した。アジア人女性初の主演女優賞を含む。
・『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で主演のミシェル・ヨーは、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の続編に否定的なコメントをしている。
・関連作:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)『TENET テネット』(2020)『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(2022)『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)
目次

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』あらすじ・動画

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』あらすじ

~あらすじ~
経営するコインランドリーの税金問題、父親の介護に反抗期の娘、優しいだけで頼りにならない夫と、盛りだくさんのトラブルを抱えたエヴリン。そんな中、夫に乗り移った“別の宇宙の夫”から、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と世界の命運を託される。まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ!カンフーの達人の“別の宇宙のエヴリン”の力を得て、今、闘いが幕を開ける!
出典:Amazon

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』予告動画

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』本予告

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本作品の配信情報は2024年2月19日時点のものです。
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映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』監督・キャスト、原作紹介

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』基本情報

本作(タイトル)エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス/Everything Everywhere All at Once
公開年2022年
上映時間/再生時間2時間12分
監督ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート
キャストエヴリン・ワン・クワン・・・ミシェル・ヨー
ウェイモンド・ワン・・・キー・ホイ・クァン
ジョイ・ワン/ジョブ・トゥパキ・・・ステファニー・スー
ゴン・ゴン・・・ジェームズ・ホン
ディアドラ・ボーベアドラ・・・ジェイミー・リー・カーティス
デビー・ザ・ドッグ・マム (デジタルリリース時)/ ビッグ・ノーズ(劇場公開時)・・・ジェニー・スレイト
音楽
サン・ラックス
主な受賞歴・第95回アカデミー賞(2023年)作品賞/脚本賞/監督賞/主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞/編集賞
・第80回ゴールデングローブ賞(2023年)主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)/助演男優賞
・第48回ロサンゼルス映画批評家協会賞(2022年)作品賞
・第38回インディペンデント・スピリット賞(2023年)作品賞/脚本賞
・第18回スティン映画批評家協会賞(2023年)作品賞
・第28回放送映画批評家協会賞(2023年)作品賞/オリジナル脚本賞/助演男優賞
制作会社/配給元IACフィルムズ、AGBO、イヤー・オブ・ザ・ラット、レイ・ライン・エンターテインメント/A24、ギャガ

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』原作紹介

脚本:ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』関連作品

関連作として、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)『TENET テネット』(2020)『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(2022)『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)を取り上げます。

これらの映画は一見すると異なるジャンルやテーマを持っていますが、実は共通点があります。
それは**タイムトラベル**や**並行世界**という要素です。

これらの映画では時間や空間を超えた冒険や謎解きが展開されており、私たちを驚かせたり感動させたりしています。

まずは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』です。
この映画は1985年に公開されたSFコメディで、未来から来た車型タイムマシンで過去に行った主人公が自分の両親の出会いを邪魔してしまい、歴史が変わってしまうという物語です。

この映画は当時大ヒットしましたが、制作には苦労がありました。
例えば主人公のマーティ役は当初エリック・ストルツが演じていましたが、監督のロバート・ゼメキスは彼の演技に満足せず、撮影の途中でマイケル・J・フォックスに交代させました。またタイムマシンのデロリアンは当初冷蔵庫にする予定でしたが、子供たちが真似して危険な目に遭うという懸念から車に変更されました。このようにして完成した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、タイムトラベル映画の金字塔となりました。

次に『TENET テネット』です。
この映画は2020年に公開されたSFスパイアクションで、時間の逆行を利用したテロリストと戦う主人公の活躍を描いた物語です。この映画は監督のクリストファー・ノーランが10年以上かけて構想した作品で、時間の逆行という複雑な設定を視覚的に表現するために多くの工夫がされました。

例えば逆行する人物や物体は実際に逆再生で撮影されたり、逆行する車は運転席が反対側にある特殊な車を使ったりしました。またCGを極力使わずに実際に爆破や飛行機の衝突などのスタントを行いました。このようにして完成した『TENET テネット』は、時間の逆行という斬新なアイデアと圧倒的な映像で私たちを魅了しました。

続いて『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』です。
この映画は2022年に公開されたSFコメディで、毎日が月曜日にリセットされるタイムループに巻き込まれた主人公が、上司の心を開くことでループを解除しようと奮闘する物語です。この映画は監督の竹林亮が自身の経験をもとに書いたオリジナル脚本で、タイムループものとしては珍しく、主人公ではなく他者がループの鍵を握っているという設定です。

また出演者のほとんどがお笑い芸人で、彼らのアドリブや漫才的な掛け合いが映画の”見どころ”となっています。

最後に『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』です。
この映画は2022年に公開されたSFファンタジーで、魔術師であるドクター・ストレンジが並行世界を巡る冒険を繰り広げる物語です。

この映画はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)と呼ばれる一連の映画作品の一つであり、前作『ドクター・ストレンジ』(2016)や『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で登場したキャラクターや設定が引き継がれています。

また監督はサム・ライミが務めており、彼は『死霊のはらわた』(1981)やトビー・マグワイア出演している『スパイダーマン』シリーズなどで有名です。

 

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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)

~あらすじ~
変わり者のドク・ブラウン(クリストファー・ロイド)が造り上げたデロリアンのタイムマシンで1955年にタイムトラベルしてしまったティーンエイジャーのマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)。そこでマーティが直面するハプニングにより彼自身の未来が消えてしまう危険にさらされ、そうなると彼は未来に帰れなくなってしまう。革新的な特殊効果とドラマチックな音楽、そしてアクションが満載のこの作品は、永遠の青春アクション傑作だ。
出典:music.jp

監督: ロバート・ゼメキス
出演: マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、リー・トンプソン

『TENET テネット』(2020)

~あらすじ~
“豪胆にして壮大、そして独創的”‐ Chris Hunneysett, DAILY MIRROR
“新機軸を打ち出した作品。目の眩むような映像体験”‐ Peter Travers, ROLLING STONE
“比類なき傑作”- Kevin McCarthy, FOX 5 WASHINGTON DC TENET(テネット)
その1つの言葉だけを武器に、全世界を救うために戦いながら、陰謀がうずまく薄暗い世界を駆け巡る名もなき男。
やがて彼の真の任務が、現実の時間を超越した“何か”の中で明らかになっていく。
出典:Amazon

監督:クリストファー・ノーラン
出演:ジョン・デイビッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ケネス・ブラナー

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(2022)

~あらすじ~
月曜日の朝。プレゼン資料の準備で忙しい中、吉川朱海が後輩2人組から「僕たち、同じ一週間を繰り返しています!」と告げられる。「このタイムループを、夢の出来事だと思って忘れないために、合図を覚えてください。鳩です……」。そして訪れた、新しい月曜日。鳩が窓にぶつかる大きな音を聞き、吉川はハッとした。これは……先週と同じ? 社員の1人、また1人と、「鳩」の合図に導かれ、タイムループの中に閉じ込められているのを確信する。だが、脱出の鍵を握る部長は、いつまで経ってもタイムループに気づいてくれない。社員たちの様々な思惑が交錯する、“社員全員タイムループ”。そしてまたやってくる、同じ月曜日……。絶望の月曜日を迎える彼らは、チームプレイで無事脱出できるのか。
出典:Amazon

監督:竹林亮
出演:円井わん、マキタスポーツ、長村航希、三河悠冴、八木光太郎

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)

~あらすじ~
元天才外科医にしてアベンジャーズ最強の魔術師ドクター・ストレンジ。彼の前に、今いる現実とは異なる世界へと通じる禁断の扉が現れる。その先に広がっていたのは、無限の可能性が存在する、“マルチバース”と呼ばれる無数のパラレルワールド――。この謎と狂気に満ちた世界からの新たな脅威が人類に迫る中、最凶の魔術を操る敵が立ちはだかる…。
出典:Amazon

監督:サム・ライミ
出演:ベネディクト・カンバーバッチ、エリザベス・オルセン、キウェテル・イジョフォー、ベネディクト・ウォン

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』口コミ(見どころ・感想)

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』口コミ(見どころ・感想)男性カラー04

アベンジャーズ』で導入された「マルチバース」の概念。
それが巧妙に展開されることで物語が面白くなるという作品『あぁーあの時 の・・・』。

主人公は「たら、れば」に悩みがちな人生を送っていて、突然騒動に巻き込まれます。
しかし、家族を取り戻し、人生を立て直すというストーリーです。

単純に言えば、こんな感じの内容です。

この作品はアカデミー賞で7部門を受賞しただけに、期待が大きかったのですが、観る人を選ぶような、大衆向けではない作品ではあります。

それでも、思わず「あれはなんだったんだろう?」、「どういう意味だったんだろう?」と考え込むことがあります。
そんな作品には魅了されて、秘かに考察を楽しむ自分がいます。

主人公エヴリンは傾いた商いや親の介護、頼りない夫に反抗期の娘という問題に悩まされます。
彼女を演じたのはミシェル・ヨーで、ボンドガールとしての美しいアクションが健在でした。

何十年ぶりかに再会したのは、夫役のキー・ホイ・クァンです。
彼は「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」(1984)で活躍した少年役で、長いブランクがあったとは思えないほど存在感がありました。

そして、とてもハンサムです。もっと彼の顔を見る機会があればいいなと思います。

正直に言って、この作品を強く推薦することはできません。けど、個人的には捨て難く、拒絶できない魅力がある作品です。

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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、間違いなくアカデミー賞に相応しい作品で、現代の問題を数多く取り入れつつ、映像的にエンターテイメントに昇華しています。

ストーリーは好みが分かれるかもしれませんが、現代社会に対して直接的に触れています。

以下ネタバレを含みます。

この作品は、実は、「現在のさまざまな問題」について含まれているものです。

・主人公の名前はエヴリン・ワン・クワンで、彼女はADHD(注意欠陥多動性障害)を持っています。
・エヴリンの娘であるジョイはレズビアンで、LGBT(性的少数者の包括的な表現)の一員です。
・エヴリンとエヴリンの父、ジョイ(ジョブ・トゥパキ)の敵対関係をすべて描いています。このことは、主人公から見ると親子関係や子供との関係についての話です。
・エヴリンがアジア人の女性であるということは、「彼女の生き方」において重要です。

特にアメリカの社会においては、これらの問題が「1テーマ1映画」のように、別々の映画で取り扱われることがあります。
しかし、この映画ではそれらをすべて一つに組み込んで表現しています。

つまり、このマルチバースの映像表現は、物語の世界を納得させるための素晴らしい手法です。

特にADHD(注意欠陥多動性障害)の症状が中心になっています。

というもの、監督はこのキャラクターを作り上げるために多くの研究を行い、彼自身がADHDと診断されたといいます。

(彼の心情を反映していると思われる、)主人公がマルチバースを行き来する描写や見ている人を混乱させるようなこの表現は、まさにADHDの注意欠如に影響を受けた表現です。

映画の冒頭からわかるように、エヴリンは生きづらさを感じています。別のユニバースから来た夫に「すべてのユニバースで一番ダメなエヴリン」とまで言われてしまいます。

しかし、そんなエヴリンの特性がすべてのユニバースにアクセスできる能力を持ち、それが彼女の個性となるという展開は感動的です。

「人生の選択は、別のユニバースを作り出す」という表現といいますか、監督が選んだ手法には、ADHDという症状をマルチバースを介して鮮明に表現した手法に、意図が感じられます。

次に、主人公の娘であるジョイのLGBTの要素と、彼女と親との敵対関係についてです。
私が思うに、『スターウォーズ』の影響を受けているのではないかと、思うのです。

なぜなら、「I am your mother(私があなたの母親だ)」というフレーズが意図的に選択されているように思えます。
スターウォーズは政治や組織、善悪といった広範な世界観を持っていますが、一言で言えば「親子の物語」を描いているのだと・・・。

虚無の存在として描かれた娘は、親から見て反抗期の娘のように思えます。

映画では、ジョブ・トゥパキの虚無からくる破壊(脱出)が描かれていますが、反抗期の子供は、このような意味不明な思考回路と向き合うことになることがあります。

反抗期の子供は、何を言っても反抗してくることがあります、自分自身でもなぜわかっていないモヤモヤを親にぶつけてきます。

これが、特に!?相手がADHDの母親であれば・・・と考えたら、思ったら、いっそう難しいでしょう。
それでも、映画では母親が娘の気持ちに共感してくれることを期待し、絶望を共有するストーリーが描かれています。

さらに言うと、エヴリンとエヴリンの父(おじいちゃん)の関係も重要です。

お互いに上手く付き合えず、結婚にも反対されたにもかかわらず、「介護問題」を抱えています。
これもなかなか深刻な内容ですね。

娘はおじいちゃんに自分がレズビアンであることを報告できていません。
本来なら娘の気持ちを優先すべきですが、仲の悪い親の反応を気にしてしまうという闇深い状況です。

親の拒絶は子供にとって大きな傷であり、深く根付くものであることが、このことからもよくわかります。

ただ、この深い闇が最終的にエヴリンを動かすことになり、自分の娘に同じことをしないという意思が、娘とともに生きる選択につながっていきます。

そして、この物語で非常に重要な要素となるのは、意外にもエヴリンの「夫」の存在なのです。
基本的に物語は、「女性」中心で進みます。

主人公のADHDの症状とその生き方が中心であり、娘との関係を敵対的に描き、スケールを拡大しています。

夫はどちらかと言えば、脇役であり、おじいちゃんは面倒な存在です(笑)。

しかし、夫の「優しくしてほしい」という願いが、物語全体を好転させる要因となります。

ADHDの妻が自分たちをなかなか受け入れられない状況を見て、ある意味娘と同じ絶望の立場にあるとき、最も忍耐強く立ち続けたのは「夫」でした。

繰り返しますが、本作は、妻の視点によって描かれた世界で展開されています。

この視点のため、夫は頼りなくダメな存在に見えますが、実際には妻が多くの問題を抱えていた時に、「優しく支え続けた」という役割を果たしたのは「夫」なのです。

彼は危機的な状況にもかかわらず、妻からも見捨てられながらも「優しさ」を求め続けました。

物語の進行から察するに、おそらく「優しさ」というテーマが重要な要素であると考えられます。

私はこの映画を通じて、ADHDに対する「忍耐強い優しさ」が社会にとって必要なのかもしれないというメッセージを感じました。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、様々な問題をマルチバース表現でエンターテイメント化し、考察する必要なく楽しめるものにするための努力を感じます。

正直に言いますと、物語としては「ご都合主義的」に解決される場面などもあるのは否めませんが、映像の不気味さ、奇妙さ、そして面白さが、この作品をA級映画に押し上げていると感じます。

現代のCG技術の発達と、様々な問題が言語化されて表面化した今の時代だからこそ、この作品の価値が認められたのではないかと思います。

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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を一言でまとめると、「仕事と家庭に行き詰まったおばさん イン ワンダーランド」と言ったところでしょうか。

税金の問題は、エヴリンの責任であり、過去にも何度も同じ失敗をしてきたバカだし、経費にすることができる話です!?
娘との確執も、彼女がビアンでタトゥーを入れたことだけで起こっているというのは、問題が浅いと感じます。

品のないギャグやゆるいカンフー、目が痛くなるフラッシュの連続から、無理やり感動させる展開に持っていく試みもありますが、強引さや背景の浅さから、ほとんど感動することはありません(厳しいかな!?)。

ベーグルの怖さもあまりピンと来ず、戦いの意味も曖昧です。

B級映画として見るなら、それなりに面白く観ることができると思いますが、主要7部門のオスカー獲得作品として見ると、非常に粗悪な作品になってしまいます。

屋台でたこ焼きを買って食べると美味しいですが、三つ星レストランでそのたこ焼きが出されるとがっかりします。
過去の作品賞受賞者たちと並べられることになったことで、本当に気の毒な状況になってしまいます。

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昔から、ミシェル・ヨーは好きな女優さんです。映画もそうですけど、「なんでも どこでも いっぺんに」そう表すほかありません(笑)

彼女がアジア系俳優として、史上初のアカデミー主演女優賞を獲得したというニュースを聞いてとき、とても嬉しかったです。

ミシェル・ヨーは、つぶれかけのコインランドリー経営者、エヴリン役を演じていますが、別の宇宙で別の人生を歩むエヴリンも登場し、赤ちゃんや歌手や囚人や岩など、様々な彼女の姿を見ることができて、素晴らしいです。

女優さんとしての彼女はとてもきれいです。61歳には見えないくらい、カンフーの場面ではとてもかっこよかったですし、スタントも自分でこなすなんて、すごいですよ!!(過去には、バイクで列車に飛び乗ったこともあるそうですよ。)

(ちなみに『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の映倫区分Gなので、誰でも見ることができますが、下品な場面も多く含まれているので注意が必要です。)

ジャンルは、ファンタジー/ SFでありながら、家族の愛の物語でもあります。

この映画は、『マトリックス』『ファイト・クラブ』という作品からインスピレーションを得て、マルチバースの概念を考えついたと、クワン監督が語っています。
そのため、「マトリックス」のような場面もあり、ドビュッシーの「月の光」も印象的でした。

以下、ネタバレが含まれていると思いますが私の感想を述べます。

最初は、エヴリンが娘に勝つことができるのかと心配しましたが、夫のウェイモンドから「優しくならなければいけない」と言われ、愛すべきものが必ずあると感じながら、敵たちを抱きしめるエヴリンの姿勢に感動しました。

彼女は額に第三の目をつけて「開眼」し、物事の本質が見えるようになります。

彼女は「また空想の世界か」と父親に言われ、「聞いていますか?」と監査官に尋ねられると、「天馬行空」とも答えます。
そんな彼女の着想などは、自由奔放で制約を受けない姿勢が感じられました。

「あなたのいない人生は輝いていた」という言葉が、彼女が考える様々な可能性や人生の存在の妄想だったのかとも思いました。

エヴリン役のミシェル・ヨーが、役者になることを夢見ていたので、マルチバース(≒無限の多元宇宙)も彼女の頭の中にあるのかもしれません。

ちなみに、ジョイが領収書に黒い丸を書いたのは、カラオケ機器を経費として処理するためかもしれませんね・・・。

男性カラー10

主人公は冴えないおばさんで、夫婦でコインランドリーを経営しています。
彼女は忙しい最中にマルチバースの別の自分が失敗したことに対処する唯一の存在となり、突然マルチバースを巡る戦いに巻き込まれます。

彼女は別の可能性の世界の自分を通じて、敵と戦いながら自分の人生を再評価することになります。

別の自分の力を使ってパワーアップする設定は、ジェット・リーの映画『ザ・ワン』(2001)を彷彿とさせますが、本作では別バースの自分の人生を通じて、主人公は自分の冴えない人生の価値に気付き、人間的に成長していきます。

マルチバースを通じて世界が変わり、登場人物や視聴者も変化していく様子が描かれており、映画を見終わった後は「平凡な自分」に少し好感を抱くことができるかもしれません。

映画には深いテーマ性があり、中盤のバトルでは次々と現れる敵との攻防が見どころです。
奇行をすると強くなるという設定がありますが、画面の全員が奇行している様子には変な笑いを感じるかもしれません。

また、他のマルチバースの描写は深く描かれないか、描かれても悪い結末や放置という作品が多い印象がありますが、本作では主人公がほとんどのマルチバースを救おうとする展開や設定上の仕掛けが素晴らしいです。

映画は、非常に忙しい展開で進んでいきます。

一方で、この映画には同性愛やアジア系人種差別といった要素が登場します。
このような評価が高い理由は、ポリティカル・コレクトネス(=ポリコレ)※の影響があるためかもしれません。

※「ポリティカルコレクトネス」・・・
社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策や対策などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別、体型などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を使用することを指します。この考え方は、マイノリティや社会的弱者の立場に立ち、彼らの権利を守ることを目的としています。
日本で言うと、例えば、看護婦・看護士という呼称を性別を問わない「看護師」に統合したことや、母子健康手帳という名称を父親の育児参加を踏まえて「親子手帳」に変更したことなどが挙げられます。ただし、この考え方には批判もあり、行き過ぎたポリティカルコレクトネスによって、表現の自由が制限されることがあると指摘されています。

この映画は単にポリコレ的な点数稼ぎが上手いだけの映画であり、アクションも安っぽいと感じられるかもしれませんし、香港映画の劣化版のような印象を受けるかもしれません。

ただし、私自身はポリコレには慣れてきました。

この映画が『‎トップガン マーヴェリック』を差し置いてアカデミー作品賞を受賞したことから、どれだけすごい映画なのか興味を抱いて鑑賞しました。

この映画はSFの設定が広がっていると言えるものの、話しの消化不良感があり、率直に言って微妙な出来栄えです。
実際に何度も観たくなるほどの面白さがあるのかというと、褒めている人たちの評価には納得できません。

もし私だったら、この映画を観るくらいならジャッキー・チェンの映画を観たほうが100倍面白いと、そう思ってしまいます。

また、この映画がA24の作品なのに、A24らしさがあまり感じられないのも気になります。
アートというよりもエンターテイメント寄りと言えるでしょう。

現実とは異なる世界観であり、発想自体は自由でユニークですが、映像的にはわかりにくいだけの映画になってしまっています。

比較レベルに達するほどの作品ではありませんが、言いたくないものの例えるならば、『マルホランド・ドライブ』(2022)の劣化版といった印象です。

ただし、中盤以降は見どころもありました。

例えば、映画内の映画が実は現実であるかのような誤解を招く演出や、石になり互いに会話する場面、そしてサブリミナル的な映像表現などは、かなり良い感じでした。

また、主演のミシェル・ヨーさんの表情も素晴らしかったです。日本人にはありそうでない絶妙な表現力がありました。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』という作品は、全てが同時に起こるという感じで、まあ好きな人には好評だと思います。

今回の感想は少し曖昧になってしまったかもしれませんが、それだけこの映画には圧倒されたということでしょう。

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』評価は?

評価サイトみんなのシネマ(10点満点)IMDb
(10点満点)
Filmarks
(5点満点)
Yahoo!映画
(5点満点)
点数5.817.83.82.8
評価サイトの特徴・映画情報/上映中の映画に!
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本作品の配信情報は2024年2月19日時点のものです。
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映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』まとめ

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』エンタメのまとめ

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